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飲食店に限らず活用探るーテナント撤退 府中の「恋しき」

府中市府中町にある旧料亭旅館の複合施設「恋しき」の主力テナントの飲食店撤退から、3カ月近くがたつ。地元企業や市などが出資する運営会社は、新たなテナントを探すが進展は見えない。本格的な日本庭園も備える国の登録有形文化財の建物は、市を代表する観光資源であるとして、飲食店に限定せずに活用策の検討を始めた。
旅館として明治初期に創業した恋しきは、3階建ての母屋と5棟の離れ、庭園からなる。運営会社は、情緒ある空間を生かし、市民や観光客の憩いの場を活用のコンセプトとしている。2018年度は約2万7千人が利用した。
しかし3月末、母屋で12年から営業していた主力テナントの和風レストラン・宴会場は不採算を理由に撤退。運営会社は、複数の飲食関係の業者に入居を打診したが「具体的に何も決まっていない」という。現在、母屋は活用されておらず、離れで観光案内書が営業し、回廊式の日本庭園は一般開放されている。
府中商工会議所会頭で、運営会社の北川祐治社長は「人が集う仕組みを考えていかなくてはいけない」と強調。廃業した旅館からリニューアルした07年以降、複数の業者が営業してきた飲食店にこだわらずに活用を模索するという。
運営会社はテナント賃料を主な収入源として施設を維持、管理している。店撤退による収入源を受け、恋しきの支援として市は、庭園の維持管理に150万円の補助を決めた。森川祐司観光戦略推進担当部長は「恋しきの維持は大前提。地域振興を図るためにも、市も積極的に関わっていく」とのスタンスだ。
井伏鱒二や吉川英治や文豪も滞在し、戦後は地元企業の商談の場などとして活用されてきた施設。北川社長は「府中の宝であり、残すもの。再び魅力ある施設にしたい」と話す。
【中国新聞 2019.06.27】
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4月の飲食店撤退との記事の続報。
文化財級の価値のある貴重な建物が遊んでいるのはもったいない。
家屋でも空き家になり管理が行き届きにくくなると一気に傷みが生じやすくなる。それは文化財の建物とて同じことだ。
市が買い取って公的に管理し、あくまで建物を公開し見てもらうよう整備してもらいたいと個人的には思うところだ。小さな喫茶室を設けるのもよいだろう。
飲食店として営業している時に一度利用したことがある。そのとき離れは法事客が使われていたようだが、そのような臨時での貸切扱い利用にも応じる施設にしてもよいだろう。


by mago_emon2 | 2019-06-27 21:52 | 伝統的建造物 | Comments(0)  

竹原の町並みで空き家を旅館に

竹原市の住民たちが、町並み保存地区(本町)一帯の空き家3棟を活用して分散型の高級旅館にする計画を進めている。日本遺産にもなった、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の建物を使いながら保全につなげると同時に、新たな観光資源として定着させたいとの夢を描く。
活用するのは、かつての旅館1棟と料亭2棟の計3棟。うち1棟が同地区内にあり、約100メートル南に並ぶ他の2棟も明治・大正期の建築だ。いずれも昭和末期や平成初期まで同じ経営の一家が営んでいた。
地区外の2棟は10年以上空き家状態で、同地区内の1棟も昨年2月、当時の所有者が市外に転居。それを機に、まちづくり会社「いいね竹原」取締役で古民家再生を手掛けている佐渡泰さん(56)に3棟を活用してほしいと申し出た。
佐渡さんたちは同地区での宿泊施設整備の構想を温めていたが、運営方法などは未知数だった。関係者から、兵庫県篠山市など全国6カ所で古民家を活用した宿泊施設を運営しているバリューマネジメント(大阪市北区)を紹介され、連携することにした。
佐渡さんたちは事業主体となる新会社を設立。3棟を購入して改装し、バリューマネジメントに貸し出して運営を任せる仕組みだ。3棟の改修費の一部に国の交付金5千万円を受けた。
2棟を宿泊用、1棟をレストランとフロントにする。宿泊は2人部屋計10室を用意し、1泊2食付きで1室平均約6万円。竹原市では例のない高額にした。同社などによると篠山市などでもほぼ同額の設定で稼働率は40~60%だが採算は取れているという。
開業は8がつ1日を予定する。広報は、JR西日本が瀬戸内エリアの魅力を発信する「せとうちパレットプロジェクト」の一環に組み込み、協力するという。
佐渡さんは「滞在型の観光を進めて地元に経済的な潤いをもたらす拠点にしたい」と意気込んでいる。
【中国新聞 2019.06.20】

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これは少々驚いた。
竹原はここ最近急激に観光客が増えた。昔の静かな竹原の町並を知るものからすると、
私個人的には少々足が遠のきがちになってしまっているが、知名度も上って有難くも思う。
しかしそれに迎合しすぎではないだろうか。
確かに竹原市の観光は滞在型ではなく、そこが課題であることはわかる。
しかしそもそも、篠山市を訪れる客と、竹原を訪れる客には客層に大きな違いがあるように感じる。
1泊6万の宿。それに値する対価が得られる旅館ということで計画されているとは思うのだが、
果たして成功するものだろうか。私の思いだと、それは暴走と言っても良いように思われる。
特に町並景観に違和感を与えるものに成らないことだけは、切に願いたいものだ。


by mago_emon2 | 2019-06-20 22:50 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

宮島の「伝建」決定

廿日市市は13日、世界遺産の島・宮島の中心部16.8ヘクタールを「宮島町伝統的建造物保存地区」と決め、告示した。17世紀から残る歴史的な町並みの保存が目的で、地区内の建物を改修する際に最大1千万円まで補助する制度も創設した。将来的には国の重要伝統的建造物保存地区(重伝建)の選定を目指す。
観光客が行き交う表参道商店街から南へ1本山側にある町家通り一帯から大願寺、大聖院にかけてのエリアを保存地区とした。民家や店舗など約560戸があり、江戸時代から昭和初期に建った伝統的建造物は186戸と3割強を占める。勾配の緩やかな屋根や格子窓を備えた町家が並ぶ光景は宮島の特徴の一つだが、近年は解体や大規模な改修が目立ち、市が保存地区指定の手続きを進めていた。
地区の建物は改修時に、周囲との調和を求められる。例えば、屋根は切り妻造り、通りに面する建具は木製にするーなど。市は修理費用などで最大1千万円を補助する制度を設けた。同時にまとめた保存計画では、所有者の同意を得た98戸を改修時にできるだけ建築当時の姿に戻すよう要請する建物と位置付けた。市は同意を広げる努力を続ける考えだ。公開施設を整備する必要性も盛り込んだ。
市都市計画課の明神忍・歴史まちなみ担当課長は「島の魅力を磨いて、町並みに対する住民の誇りを高めたい。重伝建の選定に向けた申請もできるだけ早くしたい」と話した。
広島県内の伝建地区は、竹原市竹原、呉市豊町御手洗、福山市鞆町の3カ所。いずれも国の重伝建に選定されている。
【中国新聞 2019.06.14】

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子供の頃は宮島観光はもっとのどかなものだった気がする。最近は足を向ける頻度も少なくなったが、数年前だったか紅葉シーズンの門前の商店街は飽和状態となっていて驚いた。ここ最近で急増した外国人観光客などにより、シーズンの休日には雑踏とも言える状況に成っているようだ。
裏道に当たる町家通りなども、やがては増えた観光客を受け入れようと、客におもねるような外観に改装したり、建替えたりする例が増えはしないかというのがここ最近の危惧事項だった。それを食い止める役割という意味でも、さらに重伝建地区へとつながるものとしても期待したい。


by mago_emon2 | 2019-06-14 22:53 | 重伝建保存地区 | Comments(0)