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呉の青山クラブ 活用4案

呉市は、旧海軍ゆかりの施設だった幸町の青山クラブの整備、活用方針4案をまとめた。建物の解体や一部保存、全て保存などの場合に分け、事業費も推定した。市は「来年早々にも最終的な方向性を示し、活用方針を決めたい」としている。
案によると、事業費は、建物全てを解体するなら約5億円、北側の外壁の一部だけを残すには約6億円かかる。いずれもイベントスペースとしても使える駐車場を設け、大和ミュージアムの関連施設の整備を検討する。
建物を残す案は2案示した。いずれも耐震診断やニーズの調査を実施。呉の歴史や文化、特産品の情報を発信する拠点、市民が利用できるフリースペース、宿泊施設などの活用を検討する。
うち建物北側を3分の1程度保存する案の整備費は約15億円。向こう30年間の維持管理費は約12億円となる。建物全てを保存するためには、整備費約30億円が必要で、同じく維持管理費は約28億円とみる。
青山クラブは、地元のNPO法人が提案書を出すなど、建物の保存、活用を求める市民の声が根強い。市企画課は「議会の意見を聞き、市民の提案も参考にしながら方向性を探る。にぎわいの拠点に活用したい」とする。
市は国から本年度の買い取りを目指しているが、手続きには事前に活用法を決める必要がある。同課は、「取得は来年にずれ込む可能性がある」という。

(補足記事)
1903年に旧海軍の集会所として創立。昭和初期に鉄筋で地上3階、地下1階の現在の建物が建設された。宿泊施設やボウリング場などを備えていた。大ヒットしたアニメ映画「この世界の片隅に」にも登場する。市は隣接する桜松館をレストランやカフェなどで活用する方針も示している。

【中国新聞 2017.12.21】

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呉市はここ最近急速に外部からの訪問客が増えた。私の昔から知っている呉は、湾岸部の工業地帯に人口も減って活気のない市街というイメージでしかなかった。
さらに、この建物の再活用への気運の高まりは、外部の人々の呉への関心が強まったこと、そして「この世界の片隅に」によるところが大きい。個人的には普段アニメ映画は見ないが、大きな貢献に感謝したい。
記事のように全体はもちろん一部保存でも大変な整備費、維持管理費が必要となる。
何とか残す方向に動いてもらいたいものである。


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by mago_emon2 | 2017-12-21 21:50 | 伝統的建造物 | Comments(0)  

修理・修景 補助広げ前進 -重伝建 魅力発信道半ば

福山市鞆町の歴史的な町並みの保存と活用は11月下旬、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)選定で新たな局面に入った。古い町家などを適切に守る道筋ができる一方、効果的な情報発信や、選定をまちづくりに生かす気運の醸成は道半ば。県が2014年から検討する全国から棋譜を集める仕組みづくりは、全体像が見えてこない。
重伝建選定の一報を受け、市が祝賀会を開いた鞆町の常夜灯前。1週間後の今月5日、観光客の姿はまばらだった。同町の鞆の浦観光センターの片岡明彦局長は「重伝建は、まだ旅行者に浸透していない。継続的に情報発信する必要がある」と語る。
重伝建の地区には、江戸時代からの歴史的な町家や土蔵が約280棟残る。全国に誇れる町並みの保存は道路問題の解決と合わせ、当初から同町の課題だった。
県も、鞆港埋め立て・架橋計画撤回後に大きな決断をした。15年度、町並み保存のための市基金に5億円の交付金を拠出した。市は町家の修理や町並みに合わせた修景の補助率をアップ。15~17年度の3年間の補助で、計41棟の修理・修景が一気に進んだ。
一方、鞆町の魅力をインターネットなどで発信し、全国からまちづくり事業のための寄付を集める県の構想は、4年連続で関連予算を計上するものの実現できていない。県地域力創造課は「市と協議している。住民の機運も大事でタイミングを探っている。本年度中の制度設計を目指す」とする。
地元からは、重伝建地区にとらわれずに、鞆町全体の観光や福祉の向上に使えるようにしてほしいという声が上がる。制度設計が遅れる背景には、広域の行政を担う県が、一地域に特化した仕組みをつくる難しさもあるとみられる。
市が重伝建地区内で計画する町並み保存の拠点施設も、本年度の設計を見送ることになりそうだ。住民ワークショップなどで出た地元の意見集約を踏まえて、機能の配置の検討を続けているとする。
町並みを保存するための地元組織の立ち上げなどの課題も残る。市幹部は、「これからは、今まで以上に住民のまちづくりへの思いや取り組みが大切になる」と打ち明ける。歴史を生かすまちづくりで県と市、地元が一丸となれるか。重伝建選定のタイミングは好機でもある。
【中国新聞 2017.12.09】

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重伝建地区そのものは、一般には認知度が高いとは言いがたい。重伝建地区となったことだけでは訪問客の大幅な増加、関心の高まりにつながると期待するのは、今はまだ難しいものがある。
ただこの制度、活用法しだいでは町並・町家の状態の保持と、相応しい程度の観光地化とのバランスを非常によい方向に持っていくことができる。鞆の場合、既に近年訪問客が増加しているので、後は関心をもう少し町並・町家の方向に差し向け貴重さに気付いていただけるよう、保存の面、そして周知の面双方での取組が必要だろう。
そのためには記事内にもある町並の拠点施設の整備は有効だ。他の重伝建地区の例を色々参考にしながら、まずその辺りから着手するべきではなかろうか。


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by mago_emon2 | 2017-12-10 13:46 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)