カテゴリ:重伝建保存地区( 20 )

 

白壁土蔵群 復旧道半ば

鳥取県中部を襲った最大震度6弱の地震から21日で2年になる。最も被害が大きかった倉吉市では、白壁土蔵群と赤瓦の町並みで知られる打吹玉川伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の復旧作業が続いている。
対象の建物の7割近くが損傷し、うち修理工事に着手したのは6割余り。所有者の高齢化や修理業者不足が課題となる中、市などは2019年度完了を目標に、県内有数の観光地の再建を急ぐ。
国選定の伝建地区は9.2ヘクタール。商工業で盛えた江戸時代から昭和初期にかけての商家が連なる。保存対象の「特定物件」は白壁の土蔵や主屋、離れなど350棟あり、全国の伝建地区で3番目に多い。個人所有が多く、住宅や商店、飲食店、工房に使われている。
16年10月21日午後2時7分、倉吉市は震度6弱を観測。特定物件の67%の234棟で、漆喰の白壁の崩落やひび割れ、屋根瓦の崩落やずれ、建物の傾き、内壁の損傷などが生じた。
市教委などは、800万円を上限に修理費の80%を補助する文化庁の制度を活用し、改修を呼びかけた。それでも一定の個人負担が生じるため「自分の後に住む人がいない」「商売を続ける気はない」という高齢の所有者たちの説得に苦心した。市教委文化財課の根鈴千津子課長は「当初は建物を解体したいという声が目立った」と振り返る。
業者不足による工事待ちも相次いだ。展示施設として賃貸する建物の屋根が破損した自営業小林宣之さん(61)は、今月上旬にようやく着工し、来月中に完了する予定だ。「雨漏りがひどかったが、業者不足で両隣の住家の工事が遅れ、作業ができなかった」と話す。
9月末までに、被災した234棟のうち135棟の修理が完了。工事に着手済みの15棟を合わせると64%となる。根鈴課長は「ここまでは順調だが、所有者が遠方に住んでいたり、数棟を所有し主屋以外に手が回らなかったりするなど、難しいケースが残る。工事が遅れれば建物が雨風にさらされて傷む」と懸念する。
同地区の17年の観光客は65万人。石田耕太郎市長は「倉吉を支える財産。息長く使ってもらえるようお願いしたい」と、所有者の説得に力を入れる考えだ。
『中国新聞』2018.10.20
※漢字表記等は記事原文のままとしています。

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補修工事を受ける家屋(2017年6月撮影)


倉吉の重伝建地区というと白壁土蔵というのが対句のようだが、それらは商家裏手の土蔵であって、表通りには見応えのある商家群があることを忘れてはならない。
それはそうと、私は一昨年から昨年にかけて業務の都合でしばしば倉吉に足を向けた。そのため地震後の町並の姿も度々眼にしている。
長い期間屋根にブルーシートが掛ったままなのを見て心痛んだ一方、足場を設置し修理中の旧家もあちこちで眼にし、わずかながらも復旧に向けて歩んでいると安心した。
しかし保存地区にあって、住んでいる人や所有者と保存しようとする側の意識に、乖離やずれが生じているのか。
地震被害を受けたことで、それが露呈しているようにも感じる。
保存地区に住まわれている人全員が建物・建物群に文化財的価値を感じているかといえばそうではないだろうし、難しい問題ではある。
何はともあれ、訪ねる側としては地震前の家並風景に早く復してもらいたいものだ。


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by mago_emon2 | 2018-10-20 21:43 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

竹原の重伝建40棟浸水

西日本豪雨で、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)である竹原市本町の町並み保存地区も約40棟が被災した。重伝建の外観を守りながらの建造物の修繕は費用がかさむケースが多いが、今回は大半が行政の補助対象外と見られ、住民から「負担が重い」との声も漏れている。
重伝建は約5ヘクタールで民家や寺社、市の資料館など約360棟の建造物が並ぶ。全壊家屋は幸いにもなかったが約40棟が床上・床下浸水した。江戸期の建物7棟、明治期5棟が被害を受け、18世紀に建てられた県史跡の頼惟清旧宅も床下浸水した。
重伝建エリアには、外観が変化するような改修ができない制約を受けながら、87世帯168人が暮らす。市教委によると重伝建の物件が被災した場合は全壊や半壊に加えて、建物の外観を守るための補修であれば文化庁などから費用の8割の補助が受けられる。
しかし、市教委によると「今回は該当する物件はほとんどなさそう」。金銭的な支援は、家屋が損壊した世帯に贈られる通常の見舞金程度しか期待できないとみられている。
竹原町並保存会の三藤芳輝会長(71)によると、修繕費用や作業が重荷になり、高齢者世帯では被災住宅を手放そうと考える人もいるという。「みんなで守ってきた町並みだが、それぞれ事情がある」と話す三藤会長の自宅も床上浸水の被害を受けている。
被災から1ヵ月が過ぎ、復旧が少しずつ進む竹原市。市教委文化生涯学習課の新潟豊文文化財保護係長は「重伝建内にあるため、修繕費が他地域と比べて大きいのは間違いない。市としてできるだけ支援策を考えたい」としている。
【中国新聞 2018.08.17】

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7月に発生した豪雨は県内各地にも相当な被害をもたらし、未だに復旧途上といったところも多い。
この竹原をはじめとした古い町並もどのような様子か、気がかりながら足を向けられていない。古い建物に留まらず、多くの方々が生活基盤とされている家々が被災しており、まだその段階ではないとも感じる。
そんな中で、竹原の重伝建地区の家々に全壊などの構造的な影響の及ぶ被害が生じなかったのは不幸中の幸いとも言える。しかしそのことで逆に公的補助が得られず、復旧が進みづらくなるのは由々しきことだ。
数年後に様子が変っていないように祈るばかりだ。


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by mago_emon2 | 2018-08-17 23:01 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

御手洗町並み魅力広がる


呉市豊町の御手洗地区に3月下旬、空き家を改築したゲストハウスと懐かしのおもちゃが並ぶ博物館が相次ぎオープンした。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の町並みに新たな魅力が加わった。

ゲストハウス「旅籠屋 醫(くすし)」は、地区内でカフェや画廊を経営する企業が開いた。10年前まで診療所だった築100年を超える建物を改築。内装は、赤土の壁と内部からのぞく竹をあえて見せるなど、「建物の物語を感じられる演出」に工夫を凝らした。
2階に2段ベッドを6台並べたドミトリー式で、2人用の個室1室も備える。1泊3456~8640円。同地区には常時利用できる宿泊施設がほとんどないという。井上明代表(38)は、「島で見る朝日や満月の美しさは、泊まって初めて実感できる」と話す。
「旅籠屋 醫」の南西約100メートルには、木造2階建ての町家を改装した「御手洗昭和館」が開館した。近くにある大東寺の関藤一暁住職(54)が20年にわたって集めたおもちやや文具約5千点を並べた。木製の野球盤や世界初の無線操縦カー、江戸期の泥メンコなどの逸品もある。
ショーケースには地元の商店などが使っていたものなどを利用した。関藤さんは「江戸期からの町並みを求めてくる人々の郷愁をさらに呼び起こしたい」と話す。一般300円、小中学生200円。火曜日休館。
地区には年間5万人が訪れる。呉広域商工会などは町並みを丸ごと博物館と見立てた「ミュージアム構想」を掲げ、インバウンド(訪日観光客)を含めた誘客に取り組んでいる。
【中国新聞 2017.04.15】
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ゲストハウスとして整備される旧医院の建物

保存地区の大崎下島御手洗地区は確かに宿泊できる施設がなく、ほとんどの探訪客は日中の短時間の滞在で地区を去ってしまう。
しかも現在は橋により陸続きになっているとはいえ、袋小路の奥にある御手洗地区にはそれなりの動機がないと足を向けることはない。
町並の魅力を多くの人に知って貰うには、ある程度の集客対策も必要になるだろう。そんな中でこの「御手洗昭和館」はある一定の吸引効果があるだろうし、町並景観に与える影響も少ないので好例といえるし、私も次回機会があれば訪ねたい。
ただ、ミュージアム構想のもとに半ばテーマパーク状になることは避けなければならない。そのあたりのバランスは非常に難しいものだが、絶好の素材があるわけだから、それを最大限に生かしたものにしてほしいものだ。


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by mago_emon2 | 2017-04-16 20:36 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

白壁レストラン半年ぶり

昨年10月の地震で大きな被害の出た倉吉市の白壁土蔵群で、国登録有形文化財の建物を利用したレストラン「白壁倶楽部」が約半年ぶりに営業を再開した。伝統的建造物群保存地区のシンボル施設の再建に、地元関係者は「復興への弾みに」と期待を寄せている。

白壁倶楽部は1908年建設の旧国立第三銀行倉吉支店を活用し、同市の社会福祉法人「和(なごみ)」が2011年3月、障害者が働く福祉サービス事業所として開設した。土蔵造り2階建てに50席を設け、障害者6人と職員5人で運営。地元の食材を使ったランチやディナー、レトロな店内が特徴で、観光客や住民たち年間約2万人の利用があった。
昨年10月21日に同市で震度6弱を観測した地震により、内外壁が大規模に崩落したため、近くに仮店舗を設けて営業していた。県と連携する日本財団から約2100万円の補助を受け、12月から壁の修復や耐震化を進めていた。八渡和仁施設長は「被災した住民の励みになれば」と話している。
【中国新聞 2017.04.04】
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旧国立第三銀行倉吉支店(2009年撮影)


この旧銀行の建物は、倉吉の古い町並の中心からはやや離れているため一般の探索客は、もしかすると訪ね損ねている方もあるかもしれない。しかし、その歴史もともかく独特の外観もとても貴重なもので、レストランとして活用されているのも最近知ったことなのだが地震に耐え営業を再開されたという報せは嬉しい。
なお、倉吉の古い町並というと、この記事にも書かれているように白壁土蔵群ばかりが注目されるのだが、これは商家の裏手に当たる部分であり、表の主屋のたたずまいに実際重厚な見ごたえがある。地震前の健全な姿を取り戻せる日が早くやってくることを祈るばかりだ。


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by mago_emon2 | 2017-04-05 23:19 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

「観光維新」の志士・・着物、レンタルに活路

「古地図がそのまま使えるまち」が萩の城下町の売り物。だが、かつて賑わった商店街は空き店舗だらけ。アーケードを抜けた辺りから広がる城下町も無人の古民家・廃屋が多く、名所旧跡の所在が思い出せない。
9月中旬、立寄った呉服店の店主が「まあ、お茶でも」と迎えてくれた。「商店街も寂れました」と語る一方、10月の週末には4千本の竹筒の灯籠で夜の城下町を彩る「竹灯路物語」や、着物で城下町を歩く「着物ウィーク」、その後も「萩ふるさとまつり」など催しが目白押しという。「変わったそばでも食べますか?」。温かいせいろは絶品だった。人情が厚く、宝の山だ。このまま衰退する街ではあるまい。
武家屋敷や豪商の旧家が残る城下町で、何度か立ち寄ったのが「キモノスタイルカフェ」。武家屋敷を改造した店で、向いは木戸孝允(桂小五郎)旧宅跡。岡田窯の新鋭作家、岡田泰さん(40)に特注した萩焼のカップでコーヒーを飲んでいる傍らには、店内で和服に着替え、観光に出かける女性グループやカップル、ちょんまげ頭に刀差しの侍に扮した男性の姿がある。ここを営むのがキモノレゾンデートル社長の関伸久さん(43)だ。
経歴が面白い。呉服店に生まれ、萩高を卒業後、「いずれUターンして起業したい」と、着物と縁の深い京都の大学だけを受験し、立命館大学経営学部へ進んだ。フランス留学の経験もある。フランスの友人が来日した際、土産に着物の婚礼衣装を贈ったが、後日、その友人宅を訪問すると、天井から着物が芸術品のように飾られていた。それが着物のレゾンデートル(仏語で「存在価値」)を再認識した瞬間という。
卒業後は大手銀行に就職し、「多くの中堅・零細企業の社長に会って徹底的に経営を学びました」。そして「不況時こそ企業のチャンス」と考えた。上司も理解してくれた。2008年9月のリーマン・ショックを機に、13年間勤務した銀行を09年2月に退社し、Uターンする。
読みは的中し、不況下だからこそ萩の観光地の真ん中に絶好の物件を見つけた。ビジネスの主軸は「プロ・アマの差が大きい呉服」に決めたが、商売の難しさは熟知している。そこで当時は珍しかった和風の高級カフェで、萩名物の夏ミカンジュースなどのメニューを萩焼の器で提供するカフェ事業で基盤を固めた。
(中略)本命の呉服は、婚礼では当たり前の「着物レンタル」。京都のようにリピーターが望めないへき地の城下町観光を、レンタル着物で楽しんでもらう「コト消費」ビジネスだ。料金も格安な4千円以下に設定し、並行して、送料無料(遠隔地を除く)の着物レンタル通販も始めた。
JR西日本は来年1月29日、山陰本線の新下関-仙崎(長門市)間で運行してきた「みすゞ潮彩」を廃止。「幕末維新やまぐちデスティネーションキャンペーン」の一つとして、同9月から新下関ー萩駅間で新観光列車を走らせる予定だ。萩では2年後の明治維新150周年に向け、来年3月に毛利藩の藩校「明倫館」跡地を一大観光拠点にするなど幾つかの大型プロジェクトを胎動する。「その先をも見据えた面白いことを仕掛けたい」と語る関さんは、「観光維新」の志士だろう。
【日本経済新聞 2016.12.10】

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萩の町並 上:武家地区, 下:商家地区

萩を訪ねた観光客の感想として、「思ったより古い建物が少ない」というのが少なくないと聞く。実際は多くあるのだが、観光客が主に訪れるのは萩城城下町と称された菊屋家を中心とした一角、周辺の松陰神社などの史跡くらいなので、そのような印象になるのは無理ないだろう。
私は、萩の良さを感じるには、ツアーなどで訪ねるのではなく、個人でそして時間をかけることをお勧めしたいところだ。出来れば泊る方が良い。それでも時間がないというのであれば、例えばこの記事にある着物レンタルなどでその気になってみるのも一つあるかもしれない。
この関氏のような地域に根ざし、創意工夫の観光ビジネスは大いに価値あるもので、私は利用することがなさそうではあるが応援はしたいものだ。


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by mago_emon2 | 2016-12-11 17:08 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

御手洗丸ごと「博物館」に

呉広域商工会などは呉市豊町の御手洗地区で「ミュージアム構想」に取り組む。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている街並み全体を博物館に見立てて活性化を目指す。初年度は外国人を含む専門家から助言を受け、先進地を視察する。

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構想には、江戸期から続く港町の建物や景観の活用、アピールの工夫、新たな投資を呼び込む仕組みづくりなどを盛り込む。
構想を練り上げる委員会は、同商工会や住民でつくる「重伝建を考える会」、市外の有識者、市の代表者たち26人でつくった。全国商工会連合会からの補助金329万円を構想の立案に充て、来年度以降に実際の取り組みを進める。
9月の会合は英国、米国出身の委員4人も出席。インバウンド(訪日外国人客)の拡大をテーマに話し合った。
「欧州や米国の観光客は旅の中で文化や歴史、建築学を学びたいと願う人が多い。御手洗にはそれが備わっている」「オーディオガイドを使って散策できるようにすればいい」などの意見が出た。酒蔵を結婚式場として、町家をゲストハウスとして活用する全国の先進例も学んだ。
同商工会の村尾征之会長は「地元が気付いていない視点を得られた。地域がにぎわう道を探りたい」と話していた。
【中国新聞 2016.09.10】

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今は本州からは橋により陸続きになっている御手洗地区。しかし何本もの橋を渡りその最奥にあること、そして町並景観とそれにはらんだ歴史性が濃密なことから、独特の探訪価値のあるところのように思える。
陸路の袋小路のようなところなので、ここに目的のある人しか訪ねてこないだろう。
そうした背景を持つこの町並には絶好の取組といえる。
ただ、自治体のこうした活動は宣言したは良いが具体化の段階で企画倒れになることも少なくない。そうしたことはないように願い期待したいものだ。


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by mago_emon2 | 2016-09-12 22:58 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

竹原の観光客 最多131万人

竹原市を2015年に訪れた観光客数は131万9千人で、過去最高を記録したことが11日、市のまとめでわかった。NHK連続テレビ小説「マッサン」やアニメ「たまゆら」、大久野島(忠海町)のウサギ人気で、14年から12万3千人(10.3%)増えた。
地域別では、江戸、明治期の姿を伝える家屋が立ち並ぶ町並み保存地区(本町)を訪れる観光客数が増えた。前年を11万人上回る54万4千人。市は「マッサンとたまゆらの舞台となった効果が大きい」とみる。
同地区には、マッサンの主人公のモデルでニッカヰスキー創業者の故竹鶴政孝の生家がある。たまゆらの若いファンが、作品に登場する場所を散策する姿も目立つ。
大久野島は25万4千人で、前年に比べ6万9千人増えた。島に生息するウサギの動画がインターネットで紹介され人気が高まった。特に、外国人観光客は前年の3倍の1万7千人に達した。半面、町並み保存地区を訪ねた外国人客は261人にとどまった。
市は島を訪れた外国人を対象に、15年11月から16年1月までアンケートを実施。回答した272人のうち、町並み保存地区について「知らなかった」が7割を占めた。市は観光関連の団体と連携し、認知度アップを目指す。
【中国新聞 2016.05.13】

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竹原の町並(竹鶴酒蔵付近)

重要伝統的建造物群保存地区に指定されている竹原の古い町並は、私が訪ねだした頃はとても静かなたたずまいだった。しかしここ数年、どうも足が向いにくい。探訪客が急増しているからだ。
記事の通り連続ドラマやアニメの影響だろう。竹鶴酒蔵は現役の造り酒屋で、現在でも格式ある堂々とした構えで営業を続けており、町並景観にも自ら大きく貢献している。
また私はアニメは詳しくないので実感が無いのだが、確かに以前は余り見なかった若い人がとても増えていると感じる。それらメディアの舞台となったことで、竹原は一躍有名な観光地のようになっている。
以前から団体客の訪れはあったが、増加の原因は圧倒的に個人客の増加である。以前より駐車場はかなり増えているものの、車を停めるのに苦労する事もある。
静かに町並散策が出来ていた頃を知っているので少し抵抗感はあるものの、こうして古い町並が広く知られるきっかけが出来たことは、素直に喜びたいところである。
一方で外国人への知名度がまだまだとのこと。言われてみると古い町並で外国人客を見ることはこれまでほとんど無かった。外国人用へのサイトや観光案内の偏りを実感する。これも良く見られる現象だ。
私が思うのは、話題に乗じての一過性のものではなく、これからも安定して竹原の町並の魅力が知られることを願いたいものだ。

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by mago_emon2 | 2016-05-14 21:43 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

御手洗の宝HPで発信

呉市豊町御手洗の住民グループ「重伝建を考える会」が、地元の歴史や人々の営みを伝えるホームページ(HP)を作っている。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)になっている地区の魅力を広めたいと、本年度中の完成を目指している。
生活と暮らし/行事/歴史-などの項目に分け、御手洗のイメージが湧くよう写真をメーンにして紹介する。レイアウトは市内のデザイナーに頼んだ。住民の絆の深さ、潮待ち港として栄えた歴史や伝統行事・・・。10年、20年先を見据え、残したい「地域の宝」を載せる。
写真は、昨年東京から家族で移り住んだ写真家宮川トムさん(34)の担当だ。今月上旬、考える会の女性会員でつくる「さくら部」の活動を取材した。住宅の軒先の格子窓や壁の竹筒にスイセンやトルコギキョウを生ける場面をカメラに収めた。
空き家の多い地区を明るくしようと2003年に始めた取り組みで、会員は毎日40軒余りを回る。古くなった花を自分たちが育てた花と取り替える。部長の鍵谷恒美さん(67)は「情報発信によってもてなしの文化も伝えたい」と喜ぶ。
考える会の尾藤良会長は「単なる観光情報サイトにしたくない。伝統と支える人を紹介し、移住希望者や御手洗ファンの参考になるHPにしたい」と意気込んでいる。
【中国新聞 2016.02.10】

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御手洗は瀬戸内の島にあってはその古い町並としての質量、歴史性ともにトップクラスだ。
重伝建地区となってからは伝統的建物が随分綺麗に整備されたが、それは華やかだった頃の姿を取り戻したということもできる。
その御手洗の魅力をネット発信する取組、重伝建地区を紹介する地元のサイトというのは意外と少ないもので、応援したいものだ。

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by mago_emon2 | 2016-02-10 23:47 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

マッサン経済効果7億円

NHK連続テレビ小説「マッサン」による竹原市への経済波及効果は7億円近くになったと、市観光協会がまとめた。飲食費と土産物の購入費を合わせた1人当たり消費額を5589円とはじき、地元宿泊者の割合や放映期間(2014年9月~15年3月)の観光客の伸びを踏まえて算出した。
ドラマは市が舞台の一つとなり、主人公のモデルでニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝(1894~1979年)の生家のある町並み保存地区(本町)などでロケもあった。竹原商工会議所が14年11月1日~3日と15年1月17,18日、同地区と近くの道の駅たけはら、JR竹原駅などでアンケートを実施。市外からの観光客936人から回答を得た。飲食費は平均2397円、土産代は同3182円。市内に宿泊した人は回答者の8.6%にあたる81人だった。
保存地区には、ともに市重要文化財の森川邸、松阪邸と、市歴史民俗資料館、光本邸の有料4施設があり、放映期間中は計8万7156人が入館した。前年同期より増えた人数5万5255人、アンケートではじいた1人あたり消費額、宿泊者の割合、宿泊費などから直接効果額を4億2500万円とした。
各種商品などの原材料費やイベントの人件費といった間接効果額は2億6700万円。合わせて6億9200万円を経済効果とした。
市全体の観光客数も伸びた。市産業振興課によると、13年の94万5061人から、ドラマ放映があった14年は119万3832人に増えた。15年は集計中だが、14年を超えているという。
【中国新聞 2016.01.21】

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竹原は古い町並としてかなり全国的な知名度が増したことだろう。
しかしわたし個人的には、観光客でごった返す竹原は少々違和感を覚える。自宅から1時間圏内にある町並だが、実際ここ数年探訪ペースが落ちている。
この記事を見て、以前の静かだった竹原を少々懐かしんでいる。

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by mago_emon2 | 2016-01-24 14:59 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

宮島「重伝建」へ条例案

世界遺産の島・宮島(廿日市市)の中心部を国の重要伝統的建造物郡保存地区(重伝建)選定につなげようと、市は8日、目的などを定めた保存条例案を市議会定例会で提案した。地区内の物件は約2割が空き家で、保存対策が急務。市は制度の枠組みづくりと並行して、定住促進や景観モデルといった、まちづくりの具体策を住民と連携して検討していく。

市が、「厳島神社門前町」として保存を目指す範囲は、町家通り一帯から大願寺、大聖院にかけての約18ヘクタール。江戸時代からの町家が点在し、宮島に特徴的な建築様式も残る。
市の計画では、選定後に地区内の建築物を増改築などする場合、伝統的建造物は往時の姿に、それ以外の建造物は調和した外観に持ち主が整備する。市は基準に応じた補助金を交付する。
市歴史まちなみ推進室によると、地区内の物件総数は約600件で、うち約130件が空き家となっている。住民からは「建て替える際の具体的なイメージがわからない」などの声もある。
福岡県八女市の八女福島地区では2002年の選定後、住民たちが複数のNPO法人を設立。伝統建築の設計や施工を地元の技術者が担い、空き家の持ち主と入居希望者をつなぐ役割も担う。
市は条例制定後、有識者や住民などでつくる保存審議会を設置する方針。同室は「制度を生かすためには民間も交えた保存会が必要。宮島ならではの活動を見いだしたい」とする。
【中国新聞 2015.09.09】

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町家通りの町並

観光で訪ねる人には余り知られていないだろうが、町家通りと呼ばれる土産物街の山手の筋には伝統的な町家建築や旅館建築があり、学生グループなどによる独自調査が続けられていた。また大聖院の門前地区には厳島神社の神職を務めた社家街が残るところだ。これらの地区はいずれも観光客の主な流れとは少し外れた位置にあることで、外向きにおもねるような感じにならず比較的そのままの形で保たれてきたのだろう。
単に古い家並が連なるだけでなく、歴史性に裏打ちされた町並であることからも、重伝建に相応しいものがある。今後の動向に注目したい。


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大聖院門前の社家町
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by mago_emon2 | 2015-09-11 23:09 | 重伝建保存地区 | Comments(0)