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呉YWCA建物 次代へ

旧海軍施設で築80年以上たつ呉市幸町の呉YWCAの建物を次代へ残そうと、関係者が県建築士会呉地区支部と共同へ保存改修のプロジェクトを進めている。インターネットで資金を募るクラウドファンディング(CF)を4月末まで行っている。
歳月を感じさせる洋館風の建物は、木造2階建て延べ559平方メートル。JR呉線と川、道路に囲まれた敷地に立ち、ホールや交流スペースなど計14室を備える。建築年ははっきりしないが、1940年ごろの資料に記載があり、海軍の被服倉庫だったとされる。
戦後に進駐した英連邦軍に接収された後、女性の社会参画などを進める国際団体の支部として48年に発足した呉YWCAが拠点とし、寄付を集めて購入した。英会話や絵画、書道教室などのほか、バザーや子どものフリースペースにも利用されてきた。
近年は建物の老化が著しく、壁の痛みや2階の床のひずみなどが目立つようになった。取壊しや売却も検討したが、歴史ある建物を残すべきだとの声が上がり、現在は改修しながらの保存活用を目指す。
300万円を目標にCFサイト「モーションギャラリー」で資金を募っている。呉YWCAの発足100年へ建物を継承しようと「会館百年プロジェクト」と銘打つ。家頭昌子理事(59)は「みんなの憩いの場として、これからも建物を大切に守り育てていきたい」と話している。
【中国新聞 2021.04.01】

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呉YWCAの建物


この建物、小さな谷川から丘が立ち上がる際に建っており、高い石垣の上に建てられていること、地形に即した独特の平面的形状をしていることからもその存在感を大きいものにしている。
加えて歴史的価値もあることから、この取組が軌道に乗ることを願いたい。


by mago_emon2 | 2021-04-02 21:38 | 伝統的建造物  

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