竹原の町並みで空き家を旅館に
活用するのは、かつての旅館1棟と料亭2棟の計3棟。うち1棟が同地区内にあり、約100メートル南に並ぶ他の2棟も明治・大正期の建築だ。いずれも昭和末期や平成初期まで同じ経営の一家が営んでいた。
地区外の2棟は10年以上空き家状態で、同地区内の1棟も昨年2月、当時の所有者が市外に転居。それを機に、まちづくり会社「いいね竹原」取締役で古民家再生を手掛けている佐渡泰さん(56)に3棟を活用してほしいと申し出た。
佐渡さんたちは同地区での宿泊施設整備の構想を温めていたが、運営方法などは未知数だった。関係者から、兵庫県篠山市など全国6カ所で古民家を活用した宿泊施設を運営しているバリューマネジメント(大阪市北区)を紹介され、連携することにした。
佐渡さんたちは事業主体となる新会社を設立。3棟を購入して改装し、バリューマネジメントに貸し出して運営を任せる仕組みだ。3棟の改修費の一部に国の交付金5千万円を受けた。
2棟を宿泊用、1棟をレストランとフロントにする。宿泊は2人部屋計10室を用意し、1泊2食付きで1室平均約6万円。竹原市では例のない高額にした。同社などによると篠山市などでもほぼ同額の設定で稼働率は40~60%だが採算は取れているという。
開業は8がつ1日を予定する。広報は、JR西日本が瀬戸内エリアの魅力を発信する「せとうちパレットプロジェクト」の一環に組み込み、協力するという。
佐渡さんは「滞在型の観光を進めて地元に経済的な潤いをもたらす拠点にしたい」と意気込んでいる。
【中国新聞 2019.06.20】
竹原はここ最近急激に観光客が増えた。昔の静かな竹原の町並を知るものからすると、
私個人的には少々足が遠のきがちになってしまっているが、知名度も上って有難くも思う。
しかしそれに迎合しすぎではないだろうか。
確かに竹原市の観光は滞在型ではなく、そこが課題であることはわかる。
しかしそもそも、篠山市を訪れる客と、竹原を訪れる客には客層に大きな違いがあるように感じる。
1泊6万の宿。それに値する対価が得られる旅館ということで計画されているとは思うのだが、
果たして成功するものだろうか。私の思いだと、それは暴走と言っても良いように思われる。
特に町並景観に違和感を与えるものに成らないことだけは、切に願いたいものだ。
by mago_emon2 | 2019-06-20 22:50 | 重伝建保存地区