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翁座 次代へと寄付

府中市上下町の喫茶店経営、田中善江さん(85)が所有する木造の芝居小屋「翁座」を市に寄付した。大正末期に完成した小屋は、歌舞伎公演や映画上演など娯楽の拠点として親しまれたが、工場として一時使われるなど時代の荒波にももまれた。一家で守ってきた施設が、地域のシンボルとして末永く残ることを願う。
翁座は地元有志が出資し、京都の南座を参考にして1925年完成した。回り舞台や花道、升席などを備え、舞台や花道に通じる床下に「奈落」もある。
戦後すぐ、映画などの興行が仕事だった父の多郎さんが小屋を取得した。歌舞伎のほか、舞台には高田浩吉、鶴田浩二ら著名な役者も登場。映画「君の名は」の上映時には長蛇の列ができた。地域に欠かせない娯楽の場だった。幼少から日本舞踊を舞う田中さんも「100回どころではない」ほど舞台に立った。(以下略)
【中国新聞 2019.01.09】

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翁座(2016.10に公開されたときの様子)

昨年9月の続報。
前回記事:
https://machiissue.exblog.jp/27104158/
それにしても、喫茶店経営の個人所有だったことには少々驚いた。
市が引き継ぐことで、この建物の貴重さ、魅力が身近に人々の眼に触れられるようになることを願うばかりだ。


by mago_emon2 | 2019-01-10 21:59 | 伝統的建造物  

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