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府中市、「翁座」取得へ

府中市は11日、上下町にある大正末期に建てられた木造の芝居小屋「翁座」の取得交渉をしていることを明らかにした。白壁の町並み一帯の代表的な建物の一つ。保存と地域活性化への活用を図る。
市議会総務文教委員会で示した。市は「歴史的な価値があり、重要な観光資源。保存活用のために取り組む」と説明。建物と土地のそれぞれの所有者と交渉中で、2018年度末までの取得を目指す。取得後は耐震、防火対策を実施して活用する方針。
白壁の町並みの北端にある翁座は、地元有志の出資で大正末期に着工し、1927年に開場した。回り舞台や「コ」の字の2階桟敷席、縁が丸みを帯びた天井などを備える。かつては歌舞伎が上演され、戦後は映画館としても使われた。上下高演劇部員だった俳優の故平幹二朗さんも足しげく通ったという。
現在はまちづくり団体が管理し、天領上下ひなまつりなど地域の行事に活用している。市は「地域のランドマークの一つで地域振興を考える上で欠かせない施設」としている。
【中国新聞 2018.09.12】

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翁座は全国的にも貴重な芝居小屋建築で、回り舞台や「すっぽん」などの仕掛けがそのまま残り、また観客席も往時のまま保存されている。この小さな町に残ることは非常に価値のあるものだ。ただ消防法上の問題が解決されていないとかで、常時公開はならずイベント時の特別公開を待つしかないのが現状。もっと多くの人に接してほしい、そしてまたここで芝居が復活してほしいものだ。

上下の地元の方々の古い町並や建物の貴重さをとても認識しておられる姿勢は、いつも感銘を受けている。市の管理になることで、それらの実現に向けての具体的な動きを期待したい。

これは2016年秋の町並イベント時の様子。専属の係員による説明もありよく理解できた。










by mago_emon2 | 2018-09-12 22:09 | 伝統的建造物  

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