竹原の重伝建40棟浸水

西日本豪雨で、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)である竹原市本町の町並み保存地区も約40棟が被災した。重伝建の外観を守りながらの建造物の修繕は費用がかさむケースが多いが、今回は大半が行政の補助対象外と見られ、住民から「負担が重い」との声も漏れている。
重伝建は約5ヘクタールで民家や寺社、市の資料館など約360棟の建造物が並ぶ。全壊家屋は幸いにもなかったが約40棟が床上・床下浸水した。江戸期の建物7棟、明治期5棟が被害を受け、18世紀に建てられた県史跡の頼惟清旧宅も床下浸水した。
重伝建エリアには、外観が変化するような改修ができない制約を受けながら、87世帯168人が暮らす。市教委によると重伝建の物件が被災した場合は全壊や半壊に加えて、建物の外観を守るための補修であれば文化庁などから費用の8割の補助が受けられる。
しかし、市教委によると「今回は該当する物件はほとんどなさそう」。金銭的な支援は、家屋が損壊した世帯に贈られる通常の見舞金程度しか期待できないとみられている。
竹原町並保存会の三藤芳輝会長(71)によると、修繕費用や作業が重荷になり、高齢者世帯では被災住宅を手放そうと考える人もいるという。「みんなで守ってきた町並みだが、それぞれ事情がある」と話す三藤会長の自宅も床上浸水の被害を受けている。
被災から1ヵ月が過ぎ、復旧が少しずつ進む竹原市。市教委文化生涯学習課の新潟豊文文化財保護係長は「重伝建内にあるため、修繕費が他地域と比べて大きいのは間違いない。市としてできるだけ支援策を考えたい」としている。
【中国新聞 2018.08.17】

d0328255_22520067.jpg

7月に発生した豪雨は県内各地にも相当な被害をもたらし、未だに復旧途上といったところも多い。
この竹原をはじめとした古い町並もどのような様子か、気がかりながら足を向けられていない。古い建物に留まらず、多くの方々が生活基盤とされている家々が被災しており、まだその段階ではないとも感じる。
そんな中で、竹原の重伝建地区の家々に全壊などの構造的な影響の及ぶ被害が生じなかったのは不幸中の幸いとも言える。しかしそのことで逆に公的補助が得られず、復旧が進みづらくなるのは由々しきことだ。
数年後に様子が変っていないように祈るばかりだ。


[PR]

by mago_emon2 | 2018-08-17 23:01 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

<< 旧日銀広島支店の復元工事 3度... 白壁の町並み 愛する会設立 >>