白市交流館で事業仕上げ

江戸時代の町家や赤瓦の家並みが残る東広島市高屋町の白市地区に、市が白市交流会館を来春開設する。住民の要望を反映し10年前から進めてきた「街なみ環境整備事業」の一環で、地域の歴史文化を発信する場とする。事業計画に基づく最後の施設整備となる。

集会所「長寿会館」を解体、跡地に新築して開設する。木造平屋約160平方メートル。赤瓦と白壁で、外壁の一部は杉板とする。日中、自由に出入りできる交流スペースには、地区の歴史や文化を紹介する資料を置く。トイレとともに観光客の利用も想定する。多目的室は、有料でイベントや会議に使える。
敷地造成や建設にかかる費用は8600万円。9月ごろの着工を見込む。
市は2005年度、白市地区を対象とする街なみ環境整備事業計画を策定した。国の重要文化財、旧木原家住宅などがある約8.6ヘクタールが事業地区。住民が1997年に発足させた白市景観形成委員会から寄せられたアイデアを盛り込んだ。
事業では、景観を守りつつ観光客が散策しやすい環境を整えてきた。
主な道路を土色のカラー舗装とする/公園2カ所の整備/観光案内板設置-などに取り組んだ。総事業費は1億7千万円。
委員会の大多和孝会長(82)は「昔に比べてまちづくりをしようという意識が住民に根付いた。交流会館ではイベントを企画したい」と意気込んでいる。
【中国新聞 2015.07.21】

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江戸期の商家建築・木原家(重文)

白市地区は中世の城下町に由来し、江戸時代にはそれを基盤に商業町として栄えた。今では何故こんなところにと思わせる尾根筋のような場所にあるが、中国地方で最も古い商家建築とされる旧木原家をはじめ伝統的な町家が多く残り、古い町並を形成している。
東広島市内には有名な酒蔵の町並があって、その知名度に比べると白市は知っているのが恥しいくらい知られていない。しかしこの旧木原家をはじめ、貴重な在郷町の面影が濃厚に残る貴重な文化遺産だ。
私がはじめて訪ねたころは木原家が一般公開されていた程度で、訪ねる人もほとんどなく全くの素朴な町並という印象だった。それは今でも大筋では変わらないが、探訪客用駐車場の整備、広島大学の学生によるアートプロジェクトの舞台になるなど、徐々にその貴重さが認識されているのは感じていた。
今回の交流館が、旧木原家とともにこの町並の核をなす施設となることを願ってやまない。

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by mago_emon2 | 2015-07-22 21:57 | 伝統的建造物 | Comments(0)  

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