上下の翁座 補修スタート

府中市上下町の住民有志でつくる「上下まちづくり協議会」は、大正時代の芝居小屋「翁座」の補修工事を始めた。屋根瓦の交換など緊急性が高い6項目について進め、7月末の完了を目指す。
隙間ができるなどして雨漏りの原因となっている屋根瓦のほか、破損した白壁の修理、腐食の進んだ天井板の張り替え、つり天井を固定する部材の補強などをする。
同協議会によると、4,5月に翁座の老朽化に関する調査をし、建物の維持のためには少なくとも14項目の補修が必要と判明。費用は計637万円と見積もった。このうち今回進める6項目の費用は計490万円という。
同協議会は県と市の補助を受けて取組んでおり、「翁座の長期的な保存に向けた一歩にしたい」としている。今回の補修の完了に合わせ、8月1日に翁座でイベントを開くことも検討している。
【「中国新聞」2015.07.04】

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翁座の内部(2002年12月撮影)

上下町はかつて石見大森の銀を運ぶ街道上で重要な役割をもち、町が発達した。現在でも伝統的な古い町並が残り、最近になって整備された。
私の感覚では、失礼ながら上下は山間の田舎町というイメージでしかなく、訪ねてその歴史を知って初めて重みを知ることとなった。
この翁座という芝居小屋が存在したのも、町の賑わいを象徴するものだったのだろう。
今ではネットの発達その他によって、エンターテインメントは多岐に及び芝居小屋というものもほとんど廃れてしまったのだが、かつては町最大の娯楽スポットだったはずで、凝った造りの舞台や屋根、欄干など貴重なものである。
町家建築の保存よりはるかに重い価値がある。ぜひとも成功させてほしい。

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by mago_emon2 | 2015-07-04 21:23 | 伝統的建造物 | Comments(0)  

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