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かやぶき屋根 伝統の技体感

近畿大工学部(東広島市)建築学科の学生が5日まで、同市豊栄町能良でかやぶき屋根のふき替えの技を学んでいる。
木造平屋100平方メートル余りの民家。4日は2~4年生13人が参加し、同市志和町のかやぶき職人、石井元春さん(81)たちの仕事を手伝った。昨年12月に刈り取って準備したススキの長さをそろえて束ね、運び上げた。何人かは棟まで登り、熟練の技を間近で見た。
市川尚紀准教授(環境設計)の呼びかけに応えた学生が、所有者の了解を得て、2年前からこの民家の再生に取り組んでいる。雨漏りがし、柱もゆがんでいた家を徐々に修復している。4年生の赤松絵里さん(21)は「真冬の刈り取り作業が大変だった。でも手をかけてきれいになってきたのを見ると愛着を感じる」と話していた。
(「中国新聞」2014.05.05)

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茅葺屋根の葺き替え作業の様子(2005年、富山県五箇山にて撮影)

古い町並を探訪していて茅葺の屋根を持つ民家を見ることは少ない。その絶対数が少ないこともあるが、私が普段テーマをもって訪ねているのは町場として栄えた経歴のあるところなので、どちらかというと豪農宅、農家宅で一軒家に見られることの多い茅葺の民家は余り熱心に見ることはなかった。
しかし伝統的家屋の一形態として、屋根を茅で葺くというのは我国でもひとつの伝統的手法で、その技術を継承することは貴重なことだ。

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東広島市志和町の茅葺き民家

記事で取り上げている東広島市志和町は茅葺きの家屋が比較的多く残されている貴重なエリアだ。
定期的に葺き替えが必要であり、その技術を持つ人が非常に少なく、また高齢化しているため維持は容易ではない。
この学生さんたち、学ぶだけではなくその技術を身に付け、その必要があるとき主力として動くようになってくれるとよいのだが。

by mago_emon2 | 2014-05-07 22:56 | その他  

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