のれんで風情 卯建の町並み -吉舎町-

三次市吉舎町の住民有志でつくる「きさ・よいとこ発見隊」が、同町吉舎の七日市通りなどで住宅の玄関先に屋号を書いたのれんを掛ける活動を始めた。
伝統的な防火壁「卯建(うだつ)」が残る風情ある町並みの雰囲気を引き立てるのが狙い。

のれんは縦約90センチ、横約130センチ。生地は紺色でデニム生地製造のカイハラ産業吉舎工場(同町)から無償提供を受けた。記事の裁断や白い文字のペイントは市内の業者に頼んだ。

今月半ば、メンバーの一人で市職員の奥田剛さん(57)宅に第一号となるのれんを掛けた。築約120年の木造住宅で卯建が残る。のれんには奥田さん宅の屋号「辻丸屋」と発見隊のロゴマークをあしらった。通りがかった近くの住民「懐かしい」と屋号の入ったのれんを眺めていた。

発見隊によると、町中心部を南北に走る市道三玉清綱線(約1.7km)内にある七日市通りや古市通り一帯には卯建の残る住宅や商店が約20軒あるという。今後、活動に賛同してもらえる住宅に協力を呼び掛ける。

発見隊の前田博明会長(69)は、「町内に点在する歴史ある建物にのれんを掛けて町の一体感を持たせたい。のれんから街の歴史を知るきっかけになれば」と話している。

(「中国新聞」2013年11月24日)
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吉舎の町並と「卯建」のある旧家の例(分類上は「袖壁」に属するもの)


吉舎の町並は最近再訪したばかりで、この記事に接して嬉しくなった。というのも10年前とほとんど変わらぬその古びた町並に活気が全く感じられなかったからだ。
空き家となったものも少なからず見られ、それらにのれんを施すことで、町民の方々が昔を懐かしみ、少しでも町並や古い建物を意識していただく契機になればと思う。
まだこの町は伝統的な建物を活かした町づくりが可能なほど、その残存率は高い。ささやかなこの取組に期待を寄せたいところだ。
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by mago_emon2 | 2013-11-24 20:23 | 古い町並 | Comments(0)  

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