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空家再生 アート茶屋 ~現場レポート~

前回記事の東城の催し、思い立って訪ねたので早速そのレポートを。
県北の不便な地にありながら、町並は重厚さを保ちかつての繁栄を物語るこの町は地元の高い意識によって旧市街地が再び活気を帯びている。
このイベントの中核をなす建物は「三楽荘」と呼ばれる商家、旅館を営んだ町家建築で、イベントに合わせ内部がすべて公開されていた。
もと商家らしく潜り戸付きの大戸や帳場の名残が見られ、太い梁や豪華な中庭など、その構造は商家・町家そのものであった。

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別館からの中庭の様子

この建物の内部を見られたのが一番の収穫で、それに興奮してしまったが、ほかの多くの町家でも訪ねる人を迎え入れる姿勢が見られた。
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※このイベントの模様は「郷愁小路」内の「かわら版」にて紹介する予定です。
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by mago_emon2 | 2013-10-27 22:13 | 現場レポート | Comments(0)  

空家再生 アート茶屋 -城下町回遊 おもてなし-

庄原市東城町の住民が、商店筋「街道東城路」沿いの空き家を改装し、26日に周辺で始まる東城まちなみぶらり散歩ギャラリーで活用を始める。「まちかど茶屋おもてなし」として住民の手作りの品を展示。観光客たちのくつろげる場にする。城下町の風情が残る中心部の活性化が狙い。

 地元の女性でつくるまちづくり会社「五品(ごほん)の会」が取り組んだ。約5年、空いていた家の約15平方メートルの土間と和室12畳分のスペースを無償で借りた。傷んでいた床や障子、壁などを新しくした。入り口には格子戸を設けた。住民の作った陶芸や人形などを展示、コーヒーやお茶を出す。

 古い建物が残る東城路は南側が国道で分断。北側には国登録有形文化財の元旅館三楽荘や、市交流施設えびすなどがある。観光客が北側だけを見て、南側まで回遊しない現状があるという。

 五品の会の木村幸子代表(63)は「古い建物が多い南側も多くの人に見てもらいたい。まちかど茶屋で休憩してもらい、東城路全体の回遊につなげたい」と話している。

 散歩ギャラリーは、東城まちなみ保存振興会が主催し、11月5日まで。約600メートルある東城路沿いの民家や商店が絵画などを展示。まちかど茶屋は期間中、呉市の工房の鉄細工を並べる。

(「中国新聞」2013.10.26)


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全国でも屈指の過疎地域である県北地域、東城もその例に漏れずかつての活気は失われているが、古い城下町として発展した歴史を持っており、その中心部では今なお古い町並が残っている。その姿からは三次や庄原の市街地を凌ぐほどの風格を感じる。
県北地域で最も町並らしいところといえるこの町で、近年地元がそれを意識され活動されているという情報を聞き嬉しく思う。
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by mago_emon2 | 2013-10-26 22:21 | 町並イベント | Comments(0)  

所子・増田が重伝建地区に

文化審議会(宮田亮平会長)は18日、鳥取県大山町の所子地区など2地区を、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定するよう下村博文文部科学相に答申した。
(中略)所子地区は25・8ヘクタールで、中世は下鴨神社(京都市)の社領とされ、江戸時代から鳥取藩の領有となった。集落の中心部を大山への参詣道「坊領道」が貫き、切り妻造りの大規模な平屋家屋など約70世帯が残る。周囲の田畑も圃場(ほじょう)整備されておらず、伝統的な農村景観が評価された。指定されれば、中国地方で15地区目の重伝建になる。
(「中国新聞」 2013.10.19)

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大山町所子の町並

この所子集落を訪ねたのは2003年のことで、当時はまだ古い町並として全く知られていない状態であった。私が訪ねたのは、県別の歴史シリーズの本でこの集落にある旧家が紹介されており、その記事に掲載された写真が良い感じの風景だったからに過ぎない。
上の写真がちょうど同じアングルになる。
そのように私が手探り状態で探訪した町並が地元に認識され、文化庁に評価され重伝建にまでなったと聞くと実に嬉しい。同じ例に兵庫県篠山市福住地区がある。

所子と同時に、秋田県の増田町(現横手市)も重伝建選定を受けた。昨年訪ねたところで、見ごたえのある妻入りの商家が連なっている。

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増田の町並

※タイトルは記事の見出しとは異なります。 
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by mago_emon2 | 2013-10-19 23:27 | 重伝建保存地区 | Comments(0)  

可部の町巡り

可部の旧街道と花の散歩道沿いの古民家・寺社などを見ながら、食べて飲んで見て楽しむ町めぐりが今年も開催されます!
日時 10月13日(日)午前10時~午後3時半(雨天決行)
出発場所 JR可部駅西口広場の案内所

出発場所と旭鳳酒造(可部3丁目8番)で、「町めぐり案内マップ」を配布します。

見て楽しむ
町かど美術館~やさしさのとなり~作品展、手作りアクセサリー・ポストカード・パワーストーンアクセサリーの販売(シャノン・佐伯商店)
古民家の庭を見ながらのお茶席(永井家)
お琴の演奏(品窮寺)
古い町家と中庭の体感と絵手紙の展示(入江呉服店)
手作り雑貨の展示販売
ミニきもの展(二井谷呉服店)
絵手紙の展示(花の散歩道)

食べて飲んで楽しむ
酒蔵の見学と銘酒の試飲販売(菱正宗久保田酒造)
鮎の塩焼き、鮎飯、焼きそば、川蟹(竹本)
お酒の有料試飲、大吟醸の洋菓子・漬物販売、酒蔵での音楽の生演奏(旭鳳酒造)
寿司、うどん、豚のやわらか煮ほか(可部学区集会所広場)
写真展、うたごえ喫茶、古代米弁当の限定販売、金魚すくい、喫茶、食事(可笑屋)
可部の精進料理「にごめ」(五丁目会館)

(「可部ブログ」http://kabetown.exblog.jp/)


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可部の町並の情報発信基地となっている「可笑(かわら)屋」。今回のイベントの中心である。



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造り酒屋「旭鳳酒造」。当日は土蔵コンサートも行われた。



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一部の古い町家は公開され、内部で地元の高校生による琴の演奏、茶席も設けられた。


2011年に続きこのイベントを取材してきた。可部の町並は、山陰方面からの諸街道が川運に切り替わる要所にあって栄えたところで、現在も古い町並を残し、また住民の方々の意識も高くこのイベントも10回目となる。
活動拠点である「可笑屋」は古い町家を改装してその情報発信基地として、当日は写真展も開催されていた。
まだまだ地元にしか知られていない域を過ぎない企画であるが、地味でもいいからこのような行事は継続していただきたいものである。
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by mago_emon2 | 2013-10-14 22:35 | 現場レポート | Comments(2)  

【雑記】忌避する用語

古い町並を形容する言葉として、しばしば小京都とか、小江戸などという呼び名が用いられる。
長年古い町並を取上げてサイトで紹介しているが、私は余りこの呼び方が好きではなく、ほとんど使ったことがない。古い町並は、その町の歴史を物語るものであり、京都や江戸を模したものではない。無論、京文化や江戸の影響を大きく受けた町は数多くあるが、その町固有の文化が凝縮されたものである。小京都などという言葉は、あたかも京都を模倣した町のようなイメージを受ける。小京都と銘打たれると、箔がついたようで地元は誇らしいのかもしれないが、それ以前にわが町の個性をもっと前面に出すべきであろうと思う。
従って、私の町並紹介文ではほとんど小京都という言葉は出てこない。幾つかのページで、「○○の小京都とも言われるが・・」と触れているに過ぎない。

それ以上に私がある意味忌み嫌って使っていないのが「古民家」という単語である。
受け止め方によっては、古い町並は古民家の集積なのだが、この言葉を聞くと改築され古い町家風に整えられた建物を想像する。もとは伝統的建物なのだろうが、デフォルメされたものとの認識である。そう曲げて解釈しなくてもと思われるかもしれないが、とにかく私の町並解説文には一切登場していない単語であると断言できる。
どうでも良いことかもしれないが、私に妙な言葉へのこだわりがあるらしく、今後も使いたくない単語である。
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by mago_emon2 | 2013-10-11 01:32 | 雑記 | Comments(0)  

広島アンデルセン旧館の取り壊し計画

広島市中区の本通商店街に唯一残る被爆建物、広島アンデルセン旧館に浮上した建て替え計画。被爆と復興を体現する歴史的建物は商店街のシンボルでもあるが、維持コストは重く、所有するアンデルセングループ(中区)は苦悩する。
(中略)天窓から外光が差し込み、吹き抜けを太い柱が囲む。銀行だった被爆前の面影を残す店内で、石窯からパンが焼き上がる。創業者の故高木俊介氏は1967年に建物を買い取り、「食卓に幸せを運ぶ」をコンセプトに理想の店を実現。これを全国に広げた。

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広島市は爆心地から5km圏内にある86の被爆建造物を台帳で管理し、このうち66施設は民間が所有している「原爆被害を伝える遺産」として保存や活用の資金を助成する制度を設けている。
制度は所有者の申請を審査し、3千万円を上限に保存工事費用の4分の3を助成する。広島アンデルセン旧館をめぐっては、1994年度の外壁保存工事に約2800万円を出した。
取り壊し計画の動きを受け、市平和推進課は「全く同じ工事内容なら助成できないが、新たな工事なら可能ではないか。具体的な計画を見て判断する」としている。

(「中国新聞」2013.10.06)


被爆地に残る戦前の建物は、他の都市とは違い大変な重みを持つものだ。ここから西に程なき位置に残る代表的な洋風建築・旧日銀広島支店は今後も残るだろうが、市街中心部にあってその双璧といえるこの建物の保存の将来が揺らいでいると聞いて、心穏やかではないものを覚える。
外観は改装されていることもあって、これが大正年代の古い建物と知らない地元のひとも多いだろう。
ここで吠えても余り人目に触れないと思うが、取上げずには居られない記事である。
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by mago_emon2 | 2013-10-06 22:12 | 伝統的建造物 | Comments(4)