カテゴリ:現場レポート( 9 )

 

神辺宿・歴史まつり(速報)

いつか訪ねないと、と思っていたこの催しにようやく訪れることができた。
その一番の目的は、「神辺本陣」が一般公開されることだ。普段も申し込めば見学できるが、これまではまたいつかと外観だけで通り過していた。本陣とは大名行列の時の主要な宿泊施設。その建物が今に至っても残っているというのは、とんでもなく貴重なことだ。

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神辺本陣とその内部

この「神辺宿・歴史まつり」の模様もあわせて、『郷愁小路』本編の「かわら版」で近日レポート予定です。
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by mago_emon2 | 2015-10-18 22:08 | 現場レポート | Comments(0)  

可部の町めぐり2015

10月11日、恒例の「可部の町めぐり」が安佐北区可部の町並一帯で行われた。

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秋の恒例行事として定着した感があり、地元の人また市内各地の人が町のことを再発見できる有意義なイベントと思う。
既に以前取り上げ、また郷愁小路本編でも紹介しているので今回はイベントそのものについては詳しく書かないが、メイン会場の一つ旭鳳酒蔵では、地酒の試飲、そして酒蔵を使ったミニコンサートが行われた。
今回はチェロ奏者秋津智承氏によるもので、久々に聴く弦楽器の音色は陶酔するようだった。
その他当地で名産品として知られた山繭織の再現、また地区の団体によるフラダンスやカラオケなどの実演も催されていた。

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一方で、今回何度目かのこのイベントレポートになるので、負の印象ものことにも触れたい。
写真の仮囲いされた旧家は、しばらく空家だったがとうとう取壊し目前といった様子だった。ここ以外に、ここ数年で更地になった箇所も見られ、古い町並の連続性が失われつつある。
イベントの参加者もそれに気付いた人が少なくないと思う。このイベント開催によるその現象の歯止め効果など期待できないと思うが、意識付けのきっかけにはなるだろう。そういう意味でも続けてほしい。
また、伝統的な建物や会場が旭鳳酒蔵などの北部と、少し離れた南部に分離した形になっていることもあるが、歩いて移動中も通行する車が多く落着いて街歩きがしにくい。ここは思い切って開催中の通行止めまでは難しいにしても、せめて一方通行規制でもできないものだろうか。
イベントが行われる道筋は渋滞気味の国道の迂回路にもなっているが、可部バイパスの開通によりそれも緩和されてきているのではないだろうか。
末永く続けてほしいからこそ、そう思うところだ。
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by mago_emon2 | 2015-10-14 21:56 | 現場レポート | Comments(0)  

映画ロケを機に・・―石川県加賀市

石川県南部の加賀市大聖寺地区。ここは2003年に初めて訪ね、古い城下町らしい細やかな路地、その両側に連なる町家建築が古い町並を濃厚に演出していて、印象に残る訪問だった。
このたび、この方面の探訪にあたってサイト更新目的で再訪してみようと考え、帰途に寄ったのだった。
今回は鉄道利用だったので、駅前にレンタサイクルのある観光案内所を見つけ借りることにした。
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大聖寺の町並


町並は前回と大きく変わらず、安心して探索できた。これは市や住民の方々の意識により保たれたものなのか。または改築や取り壊しなどの動きがなかったからなのか。
自転車を返しながら案内所の人と暫し話をしたが、色々興味深い話も聞かれた。
今春、来年公開の映画がここを舞台に収録され、その映画のプロデューサーが町並を見て、色々意見を述べられたそうだ。(以下、「北陸中日新聞」の記事)

加賀市大聖寺地区の活性化を目指すNPO法人の歴町センター大聖寺は(5月)29日、市民会館で同地区をロケ地に撮影された映画のプロデューサーを招いて講演会を開き、地区に残る古い町並みの残し方を考えた。
プロデューサーの湊谷恭史さん(42)が講師となり、会員らが13人が参加した。
金沢の文豪による純文学を題材にした映画は今年三月下旬から1ヶ月間、藩政時代の趣があり、町屋や寺社、狭い路地などが残る大聖寺地区で撮影された。昭和三十~四十年代を設定した作品で来年の公開予定。
湊谷さんは「こんなに古い町並みが市民の生活とともにあり、美しく守られてきたことが衝撃だった。長流亭の堤防がコンクリートだったら、こういう景観にはならない。次世代にもこの考え方を引き継いでほしい」と話した。

※記事文は一部省略して引用しています

案内書の方もそのプロデューサーと話をされたとのことだが、印象的だったのが「外の人に来てもらうべく努力しなくても良いから、ずっとそのままで」という言葉だったそうだ。
これは非常に難しいことだ。何も手を加えずしてそのままとはあり得ないし、個人宅の建物の補修などを市の補助でしようにも財源の確保が厳しいだろうし。
ただ私が見る限りでも、重伝建級とまでは言わなくとも保存に十分値する古い町並が残っている。石川県は幸いにというか、金沢市をはじめ重伝建地区となった町並が多くあり、市内にも廻船問屋の集落橋立、山間の農村集落群東谷地区がある。それらのお話も含め、営業時間をオーバーしてしまったが、色々地元の方と話が出来たのは収穫だった。そういう体験は余所者ながら、その町を応援したくなるし、今後に着目していきたくなる。
そんな町に加賀市大聖寺地区が加わった訪問だった。

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市が造成したこの地区に残る古い町家建築を模した形の分譲住宅「新川住宅」。
観光案内所の方に聞いて知ることができた。このことから、市はこの町並の価値を見出しているようだった。

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by mago_emon2 | 2015-06-21 20:48 | 現場レポート | Comments(0)  

辛うじて生き残った小方の町並

先日ある方から掲示板に「大竹市小方の町並が消滅している」との情報を頂き、これは大変だ、ただこの眼で確認するまでは信じたくない、ということで視察?してきた次第。

大竹駅から北に2kmほど、国道沿いには大型商業施設もある一見近代的なこの地区、西側は旧山陽道の道筋で古い町並が残っている。
自動車専用道が新たに建設されることになり、この付近が予定地で既に町並のすぐ南は更地になり、古い町並の一部が失われたことは既に知っていた。さてもしや全て跡形もなくなってしまったのか?

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町並の南端付近。現在は建設用地として管理されている。

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国道から眺めた様子。

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あ、え?ここから残っている?

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町並の一番残っている付近は安泰か。

私はこの下2枚の風景も消えているのだろうと想像し見るのを恐れていた。でも前回通った時より立退きの範囲がハッキリしていて、いま残っているところは道路計画からははずれ、今後も町並風景が維持されものと思われた(地元の人に聞いてみたかったが、こういう方面の問題は地元にしか理解できない事情をはらんでいるのが常なので、確認する勇気は出てこなかった)。

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これは完成後のイメージ画像(岩国市HPより)
画像中央の緑の左側の道路が専用道で、カーブしている辺りに上下ランプが見える。これが今回更地になっているあたり。その北側(画像で言うと下側)は影響ない模様。


とにかく部分的とはいえ生き残りそうで一安心である。ただ専用道開通後、この付近の風景は一変しそうで残った古い町並も今のままという保障はどこにもない。
最悪の事態は避けられそうだという安堵の心が多くを占めながら、危惧の念も拭えないと言ったところ。
しばらく注視していきたい。
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by mago_emon2 | 2015-03-29 20:37 | 現場レポート | Comments(0)  

みたらい万華鏡 -重伝建20年-

9月8日投稿の記事の御手洗のイベントに行ってきたので、そのレポートを。

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全体的な印象としては自治体主催による本格的なものではなく、地元の有志によるイベントであるらしくささやかであり、またほほえましくなるようで、御手洗らしいイベントだと思った。
遊女屋の遺構である若胡子屋、附近はサイクリングスタイルの人、カメラを持った人、そして地元の人で賑やかだ。若胡子屋の館内では、なつかしの写真展として明治頃の最盛期頃からの貴重な写真が展示されていて思わず見入る。

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私が一番期待していたのがこの町を代表する町家「鞆田家住宅」の特別公開だ。町家の連続する一角や若胡子屋からは少し外れた位置にあり、通りを挟んで洋風の別棟を持つ。
外部から見えるのはこの母屋・別棟だけだが、実は奥行がとても深く離れや茶室、土蔵などを従え、さらには通りを隔てた洋風の外観のもと芝居小屋「乙女座」は、当家が私財を擲って建てたとのことである。幕末から明治にかけて廻船業を営み、金融業にも手を広げて大きく発展した旧家であった。
当住宅は現在でもお住まいのため、残念ながら内部を撮影することはできなかった。しかし細部にも凝った豪勢な造りには驚くばかりだ、公開見学は地元の方の詳しい解説により行われ、参加者一同どよめきが起る場面も多かった。密談時を想定した隠し階段、一方で中庭を望む優雅な茶室など、島の邸宅とは思えない(こう思うのは偏見ですね)豪勢なものだった。
案内された地元の方でさえ内部を詳細に見たことはないとのこと。お住まいのお宅だから当然だろうし、だからこそ我々が訪ねられるというのはとても貴重なことだ。案内を受けているうちに、撮影ができないことなどどうでも良くなってきた。

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実は町家公開をはじめとした催しは翌日も開催される予定だったが、台風の接近により中止となった。当日も当初は影響のある予報となっていたためか、今ひとつ人出が少ないようにも見受けられた。
ただ、このイベントは収益等は度外視したものであろうし、今回の重伝建20年イベントとしてに限らず毎年でも開催してほしいと強く思う。
観光客を呼び寄せるように傾倒したイベントでない限り、こうした催し、取組は大歓迎である。


※この記事は、郷愁小路「かわら版」Vol.12のレポートとほぼ同一内容です。
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by mago_emon2 | 2014-10-15 23:55 | 現場レポート | Comments(3)  

寂しい廉塾の現状

4/18の記事で取り上げた福山市神辺町の「廉塾」だが、今日近くを通った際に立ち寄ってみた。
旧山陽道神辺宿内にあって、本陣とともに古い町並の中心的遺構といってよいものだ。
前回(2004年)訪ねた時は建物の内部も見学した覚えがあるのだが、今回は硬く雨戸で閉ざされ、外観しか見られない。しかも案内看板なども不親切で敷地内で掃除をしていた女性に確認しなければ、見学できるかどうかもわからず、あたかも民地に闖入して怒られるといったような雰囲気だった。

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畑の奥にある建物群が旧廉塾。

女性の話を聞いてみると、数年前から傷みが激しく、内部の見学は取りやめているとの事。
先日の記事で官民揃っての建物修復の話題があったと伝えたのだが、ご存知ないようでそのような動きがあるのですよ、いつか本陣とともに建物が常時公開され、神辺宿も矢掛宿(岡山県矢掛町)のように知られるようになれば良いですね、とお話して後にした。

いつかそんな日が来てほしいが、今日は余りに寂しい再訪だった。
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by mago_emon2 | 2014-04-27 22:23 | 現場レポート | Comments(0)  

空家再生 アート茶屋 ~現場レポート~

前回記事の東城の催し、思い立って訪ねたので早速そのレポートを。
県北の不便な地にありながら、町並は重厚さを保ちかつての繁栄を物語るこの町は地元の高い意識によって旧市街地が再び活気を帯びている。
このイベントの中核をなす建物は「三楽荘」と呼ばれる商家、旅館を営んだ町家建築で、イベントに合わせ内部がすべて公開されていた。
もと商家らしく潜り戸付きの大戸や帳場の名残が見られ、太い梁や豪華な中庭など、その構造は商家・町家そのものであった。

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別館からの中庭の様子

この建物の内部を見られたのが一番の収穫で、それに興奮してしまったが、ほかの多くの町家でも訪ねる人を迎え入れる姿勢が見られた。
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※このイベントの模様は「郷愁小路」内の「かわら版」にて紹介する予定です。
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by mago_emon2 | 2013-10-27 22:13 | 現場レポート | Comments(0)  

可部の町巡り

可部の旧街道と花の散歩道沿いの古民家・寺社などを見ながら、食べて飲んで見て楽しむ町めぐりが今年も開催されます!
日時 10月13日(日)午前10時~午後3時半(雨天決行)
出発場所 JR可部駅西口広場の案内所

出発場所と旭鳳酒造(可部3丁目8番)で、「町めぐり案内マップ」を配布します。

見て楽しむ
町かど美術館~やさしさのとなり~作品展、手作りアクセサリー・ポストカード・パワーストーンアクセサリーの販売(シャノン・佐伯商店)
古民家の庭を見ながらのお茶席(永井家)
お琴の演奏(品窮寺)
古い町家と中庭の体感と絵手紙の展示(入江呉服店)
手作り雑貨の展示販売
ミニきもの展(二井谷呉服店)
絵手紙の展示(花の散歩道)

食べて飲んで楽しむ
酒蔵の見学と銘酒の試飲販売(菱正宗久保田酒造)
鮎の塩焼き、鮎飯、焼きそば、川蟹(竹本)
お酒の有料試飲、大吟醸の洋菓子・漬物販売、酒蔵での音楽の生演奏(旭鳳酒造)
寿司、うどん、豚のやわらか煮ほか(可部学区集会所広場)
写真展、うたごえ喫茶、古代米弁当の限定販売、金魚すくい、喫茶、食事(可笑屋)
可部の精進料理「にごめ」(五丁目会館)

(「可部ブログ」http://kabetown.exblog.jp/)


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可部の町並の情報発信基地となっている「可笑(かわら)屋」。今回のイベントの中心である。



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造り酒屋「旭鳳酒造」。当日は土蔵コンサートも行われた。



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一部の古い町家は公開され、内部で地元の高校生による琴の演奏、茶席も設けられた。


2011年に続きこのイベントを取材してきた。可部の町並は、山陰方面からの諸街道が川運に切り替わる要所にあって栄えたところで、現在も古い町並を残し、また住民の方々の意識も高くこのイベントも10回目となる。
活動拠点である「可笑屋」は古い町家を改装してその情報発信基地として、当日は写真展も開催されていた。
まだまだ地元にしか知られていない域を過ぎない企画であるが、地味でもいいからこのような行事は継続していただきたいものである。
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by mago_emon2 | 2013-10-14 22:35 | 現場レポート | Comments(2)  

古い町並の夏を写す-個展訪問-

府中町浜田本町のギャラリーFで13日、広島市東区温品、アマチュア写真家岩谷一さん(51)の初個展が始まった。「夏巡り」と題し、尾道・竹原両市や大崎下島の御手洗などで2011年以降の夏に撮影した30点を出品。国の重要伝統的建造物群保存地区や渡船場など懐かしさを感じる風景を切り取ったものが多い。
自動車メーカーに勤める岩谷さんは渓流釣りや随筆も趣味で、撮影は本格的に始めて10年余り。「薄曇りの光に引かれる。落着いた古い町並を味わって」と話している。
(「中国新聞」2013年9月14日 :一部加工)

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この個展会場を訪ねた。岩谷氏は実直そうな技術屋の方というイメージどおりの方であったが、一方で写真は町並の風景はもちろんのこと、店舗風景、猫のいる風景など実に情緒を巧みに切り取り見る者に伝える力を持っていた。私の町並がより広角的に写っていればよしとする機械的な撮影とは全く異なるものであった。
「町並点景」のコーナーでは少しそのような展開も試みたいが、まあいつまでも素人写真の域は出ないだろう。
帰り際に私のHPのことを少しお話したら、見たことがあると言われ驚いた。
微力ながら少しはお役に立てているのだと少し嬉しくなって会場を後にした。

また岩谷氏の作品を拝見したいものである。

【追記】
岩谷氏より、写真付きのお礼の葉書をいただきました。
今後のご活躍をお祈りするとともに、次の写真展の開催もお待ちしています(13.10.10)。

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by mago_emon2 | 2013-09-15 20:15 | 現場レポート | Comments(0)