カテゴリ:鞆の架橋計画と町並保存( 30 )

 

鞆まちづくり 提案多彩

福山市鞆町の住民たちがまちづくりについて提案する意見発表会が26日、同町の鞆公民館であった。同町のまちづくりビジョン策定のための住民ワークショップ(WS)の一環で、小中学生を含む12組が発表した。
鞆中3年岡本結花さん(15)は、同中生徒で将来も鞆に住みたいのは1割にも満たない半面、約9割が鞆が好きというアンケート結果を紹介。「若者も町の伝統を引き継ぎたいと思っている。頼ってほしい」と呼びかけた。
空き家増加を課題として挙げる発表が目立った。鷲野太平さん(23)は、鞆町西部の平地区に地域密着型の宿泊施設の導入を提案。「観光客と住民をつなぐたまり場になれば、ファンが増える。空き家紹介の窓口にもなれる」と発表した。
住民たち106人が参加。他に、重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の選定を急ぐべきだ/住民同士で支え合う鞆での暮らし体験が移住につながる―などの提案があった。次回のWSは来年1月に開く予定。
【中国新聞 2016.11.27】

以前記事内で見たワークショップは定期的に開催されているようだ。地味ながら、この動きが特に町並保存に向けて大きな舵を切るきっかけになることを期待する。
昨日、県の東部に住まわれ鞆の事情にも精通されているある方と話をする機会があったが、地元の方は景観保存、町並保存よりやはり鞆の現状の大きな課題である道路事情などに関心が高いと。
既に多くの観光客があり知名度も得ているから、改築への補助がありながら縛りもある重伝建選定については、二の次のことなのだろうか。
橋梁計画没後のトンネル案も、クリアーしなくてはならない課題が多く計画が進んでいないそうで、町並共々遅々として進まぬというのが実情だ。このワークショップの積み重ねが、果たしてそれを後押しするものになるだろうか。


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by mago_emon2 | 2016-11-28 23:00 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆港の雁木 大規模修復へ

広島県は年内に、福山市鞆町の歴史的な港湾施設である階段状の石積み「雁木」の復元に着手する。長年の潮にさらされて傷み、下部の砂利や土が抜け出して崩壊の恐れがあるため。市教委によると、鞆港の北側と東側の雁木の大掛かりな修復は、幕末から明治とされる築造以来、初めて。
県東部建設事務所によると、本年度は北側(46メートル)の復元を始める。長さ1.5メートル前後の石材約210個を取り外し、下部の状況を確認。土が抜けるのを防ぐシートを敷き、石材下の流出した砕石を補充、石材を築造当時の状態に敷き直す。
応急的な補修に使われてきたコンクリートは剥がし、なくなっている石材は、笠岡市の北木島産の石材で補う。工期は2017年7月までを見込む。続いて、隣り合う東側(68メートル)を復元する。工事に合わせて、市教委と県教委が細部の構造を確認し、発掘調査をする。
鞆港西側にある1818年築造の大雁木(42メートル)は1989年に修復を終えた。県は防災対策の一環で、雁木の背後に、台風や津波時に起こす起伏式ゲートを整備する方針だが、工事時期は未定としている。
鞆港の雁木は00年、常夜灯などとともに市と県が埋蔵文化財に位置付けた。市教委は、鞆港ほど連続して残っているのは全国で例がないとする。県東部建設事務所は「多くの人が注目している。文化財としての価値を守りながら安全な施設に復元し、後世に残したい」とする。
【中国新聞 2016.10.21】

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雁木の残る港の風景。石積には所々ゆがみの見られる箇所がある(2013年撮影)

雁木は地域によっては雪道でも歩道を快適に歩けるための木製の構造を差すが、ここではこの写真のような船着場に設けられた階段状の石積のことをいう。町並とともに港湾的な遺構も質量ともに優れたものがあり、改修保存されるのは喜ばしいことだ。それも外観上は極力原形を保持するように工夫されるようで、期待したい。
雁木をはじめとした港の風景があることで、古い港町の町並の価値も高まるものだ。


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by mago_emon2 | 2016-10-21 21:56 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆まちづくり新局面

福山市鞆町の鞆港埋め立て、架橋計画が白紙に戻った後の同町のまちづくりが、枝広直幹市長の誕生で新局面を迎えた。広島県との連携強化による課題解決に期待がある一方、「地元の多様な意見を聞いて」と求める声もある。地域の将来像を共有し、まちづくりを加速させるか、住民が注目している。
9月に就任した枝広市長は、開会中の市議会本会議で「交通処理や防災対策はまちづくりの根幹」とし、県事業の早期実現に向けて地元との橋渡しに努めるスタンスを説明した。さらに「(架橋の代替案の)山側トンネル案は、しかるべき時期に件から住民に具体的な説明をし、議論をしていただきたい」と延べた。
湯崎英彦知事が約30年来の架橋計画を撤回して4年余り。この間、架橋推進を掲げていた羽田皓前市長との間に溝が生じ、トップ同士の対話がほとんどできなかった経緯がある。一方、枝広市長は9月の就任直後に湯崎知事と面会。鞆のまちづくりを含む課題について、定期的に意見交換していくことで合意した。
市議会からは、連携のスピード感を評価する声が上がる。一方で「市長の交代であたかも前に進む錯覚だと困る。地元と意見交換をし、鞆に寄り添ってもらいたい」との注文もあった。
まちづくり前進の鍵となりそうなのが、市が2017年度中の策定を目指すまちづくりビジョンだ。市は5日、ビジョン策定のための2回目の住民ワークショップ(WS)を開く。枝広市長は海外出張のため参加できないものの、「将来を見据えたビジョンを、住民との合意を元に策定していきたい」と強調する。
住民との徹底した対話と、道路や防災の事業を担う県との連携―。両方のバランスが求められる。
【中国新聞 2016.10.01】

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市長の交代は確かに鞆の町にとって色々な面で好材料だろうが、鞆のような昔ながらの港町には地元民のさまざまなしがらみというか複雑な感情が交錯し、全町民納得という形に着陸するのは難しい。ただそれぞれの機嫌をとって具体的な手を拱いているようだったら、結局これまでと同じことになるだろう。
この問題に関しては私はあくまでよそ者であり、政治の力に委ねるというようなことも私は言いたくない。
ただ交通問題の解消と文化財、古い町並の保存。これが両立する形で早い解決を迎えてほしいと願うだけだ。


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by mago_emon2 | 2016-10-05 23:03 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆の浦町家修理補助事業 福山市1億6900万円計上へ

福山市が、鞆町で進める町家の修理補助事業として、2016年度一般会計当初予算案に、15年度比約3倍の1億6900万円を計上する方針を固めたことが5日、分かった。歴史的な町並み保存の取組を強めるのが狙い。
国の重要伝統的建造物保存地区(重伝建)選定を目指し、市は町中心部の8.6ヘクタールを伝建地区に指定。歴史的な家屋の修繕費の独自の補助を1998年度に始めた。しかし、国の補助が手厚い重伝建選定を待つ住民も多く、修理や修景、応急処置の実績は14年度までの17年間で66件にとどまっている。
このため、市は15年度、県交付金を活用。補助率を従来の50%(上限500万円)から、重伝建の国の補助率を上回る90%(同900万円)に引き上げ、5400万円を予算化した。すると40件の相談があった。市は予算枠を踏まえ、老朽化の度合いに応じ補助対象を11件に絞った。
市は残る29件について引続き検討し、新たな相談にも対応するため、16年度は大幅に予算を増額するとみられる。
【中国新聞 2016.02.06】

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私が鞆の町を最初に歩いたのは20年くらい前だったと思う。その頃は現在ほど探訪客も多くなく、伝統的な建物も自然に残っていたが、空家率の増加とともに建て替ったり更地になってしまっているところも少なくない。
市のこの動きは、その危機感あってのことだろうが、自治体のできることには限界がある。
やはりできるだけ早く重伝建地区となって、安定した町並の保存を目指してほしいものだ。

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by mago_emon2 | 2016-02-07 21:03 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

「歩車分離」20日住民説明会

広島県は14日、鞆港埋め立て・架橋計画を撤回した福山市鞆町で整備を目指す護岸と道路について、地元住民向けの説明会を20日に同町で開くと発表した。護岸沿いに造る管理用道路に歩行者、並行する県道に車を通す「歩車分離」を提案し、住民に理解を求めるとみられる。
県地域政策、土木建築両局の幹部たち10人が出席し、町内会長たち約30人に説明する。県は、鞆港西側に護岸を建設する考えで、堤防沿いに新設する管理用道路に歩行者やシルバーカーを通し、県道は主に車両通行用とする案を示す見通し。防災対策と交通問題解決の狙いをを説明する。
県が8月の説明会で示した護岸、道路整備に関する4案から絞り込んだ理由も述べる。これまでの説明会では、交通事情の改善などを理由に早期の工事着手を求める声が上がる一方、自然の砂浜を損なうとして反対する意見も出ている。
【中国新聞 2015.12.15】

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交通問題と歴史景観問題で長らくせめぎ間が続く鞆の浦。一方で高潮対策も急がれる中で、この護岸整備とからめた歩車分離は少しでも問題の緩和を図るひとつの策といえる。
架橋が沙汰止みになった今、代案の最有力だったはずのトンネル案はどうなったのか。これが実現すれば、抜本的な解決になり、町並の重伝建化も前進するはずなのだが。

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by mago_emon2 | 2015-12-19 22:36 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆の浦 魅力と保護探る

世界遺産候補地を審査する国際記念物遺跡会議(イコモス)のスグタボ・アローズ会長を招いたシンポジウム「歴史的港町 鞆の浦の魅力と可能性」が10月31日夜、福山市東桜町、県民文化センターふくやまであった。まちづくりの専門家たちを交え、同市鞆町の課題などについて議論した。
アローズ会長は「鞆には自然の影響を受けた文化的な景観があり、重ねられた歴史が地域社会の中で生きている」と評価。一方で「正当な保護がされていない。守るものを研究で見極める必要がある」と指摘した。
法政大学工学部の陣内秀信教授(建築史)は「地元の人が鞆の価値を理解して、楽しむ仕組みをどうつくるかが重要だ」と強調。日本総合研究所の藻谷浩介主席研究員は「橋がなく不便な島などに若い人が流れ込み、ビジネスを始めている。交通を便利にして栄えた所はない」と考え方の転換を促した。
シンポは、同市の市民有志が企画し約530人が参加した。開会前に鞆町を視察した世界各国のイコモス委員も「美しい町に賛辞を送りたい」などと感想を述べた。
【中国新聞 2015.11.02】

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こういう会が開催されるのは、鞆の魅力と歴史的価値が高いことを証明しているが、指摘の通り正当な保護がなされているとは私も到底思えない。町並にしても重要伝統的建造物群保存地区に匹敵するものがあるのに、未だに道路整備と抱き合わせなどといって選定への動きは捗っていないようだ。
「交通を便利にして栄えたところはない」というのは実際あちこちで例をみることができる。ここの架橋計画に際して、和歌山県の和歌浦の例が引き合いに出される。架橋により通過点になってしまったそうだ。
架橋計画は白紙にはなったが、以後代替案の検討は進んでいるのか、その点が気掛かりである。

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by mago_emon2 | 2015-11-03 16:46 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆混雑緩和の検証実験

広島県が、鞆港埋め立て・架橋計画を撤回した福山市鞆町で、車の流れを変えることで混雑を緩和できるかどうか検証する実験を、7月16,17日の両日と同19日に実施する方向で調整していることが24日、分かった。16,17日は地元に協力を求めて通勤時間帯に行う計画。19日は観光客に車で町中心部に入らないよう呼び掛け、効果を確かめる。
町中心部を通る県道鞆松永線は道幅が狭く、車と歩行者で混み合う。朝のラッシュ時は市中心部に向かう車が多い。このため、16,17日の実験は、鞆松永線の車両の通行を原則、市中心部方面に向う車だけになるよう誘導する。沼隈方面に向うドライバーには、別の市道を使うよう促す。
観光客対象の19日は終日を予定。沼隈方面からは観光で訪ねるドライバーに、町中心部を通らないよう求める。鞆の浦を見渡せる県道「グリーンライン」や市道「スカイライン」を迂回路として、町中心部に近い駐車場まで行くよう勧める方針でいる。
【中国新聞 2015.06.25】

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鞆の中心部にあるこの道、西側の沼隈地区に通じていることもあり車の往来が多く、また生活道路でもあるこことからそれらの車両で混雑する。私も何度もここを車で走ったことがあるが離合が困難な箇所も多く、交通の大きな障害となっている。
また、観光客も歩くこの界隈では散策中に危険が伴うことにもなる。
同じ紙面に湯崎県知事と羽田福山市長のやり取りも載っているが、代案に提示されたトンネル整備も、反対派がいるようで計画が進んでいない。市外中心のこの狭い街路に多くの車が行交い混雑する状態は、当面の間は避けられそうにない。この企画はそれを少しでも緩和させようと、苦肉の策を模索するような取組だ。
現状で最も効果的なのは、一方通行制の採用だ。迂回路を設ける方法と信号機等で規制する方法があるが、前者は迂回路の確保が困難で、後者は待ち時間の増大が問題となる。
でもそうした思い切った策を採らないと解決法はないと思われる。この実験が何らかの成果を上げ、最終的に架橋にもトンネルにも依らない解決法に着陸することが出来ればよいのだが。

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by mago_emon2 | 2015-06-27 22:42 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆港西の護岸整備図提示

広島県は24日、鞆港埋め立て・架橋計画を撤回した福山市鞆町で、鞆港西側の3町内会向けの説明会を開いた。2015年度に着手を予定する管理道路付きの護岸整備が完成した場合のイメージ図を初めて提示。参加した住民からは「景観を損ね埋立てと変わらない」との声も出た。
イメージ図では、延長約300mの砂浜に高さ平均50cmのコンクリート製堤防を巡らせている。堤防の陸地側には、幅約3mの管理道路を設けた。
説明会には、県土木局と地域政策局の幹部6人が出席。3町内会の住民役20人からは「防災は大事だが管理道路は不要」との意見が相次いだ一方で「県と協力するのも大事」と理解を示す声もあった。
(中略)県は早ければ18年度中の護岸整備の完成を見込む。県土木局の松永悟土木整備部長は「専門家の意見も聴き、再検討する」とした一方で「高潮対策は不退転でやりたい」と述べた。
県は12年6月に鞆港での架橋計画を撤回して以降、初めて本格的な事業費9億8500万円を15年度の当初予算に盛り込んでいる。
【「中国新聞」2015.03.25】

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計画があるのはこの船着場のある入江の西側(写真で言うと奥)の海岸線

1月に初めてこの計画のことを知った。確かに護岸のない区域も多く、初秋の異常潮位時、台風接近時などは高潮にさらされる恐れもある。
県は高潮対策には力を入れているようで、潮の上がってくる河川区域でも堤防のかさ上げを行ったり、私の自宅の近所でも部分的に護岸擁壁のない所の追加工事が始まったりしている。そういう方針の中で鞆港周辺ではそれが脆弱なまま放置しておくのかというのは確かに矛盾している。
ただそれには風景の改変が伴うことで、特にその問題が長年頭をもたげデリケートになっている鞆の住民にとって、災害対策とは言いながらはい解りましたと安易に受け入れがたいことは十分理解できる。
些細な改変であっても、今の歴史的港湾景観に傷をつけることになる。
架橋問題は一応の収束を見ても、まだまだ課題は尽きないところである。

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by mago_emon2 | 2015-03-26 23:43 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

鞆の伝統的建物保存

ベンガラ色の町家が並ぶ道を観光客が行き交う。福山市鞆町の中心部。澤村船具店を守る澤村道子さん(78)は店の前にある倉庫を見てつぶやいた。「大好きな鞆の町並みを残したい。でも正直、複雑なんですよ」
倉庫は、「17世紀後半の建築で国内最古の2階居室町家」とされる。2013年、国重要文化財の価値があると専門家に評価された。以来、観光客や研究者が次々と訪れる。
その倉庫は傾きが目立つ。構造的な不安も大きい、8年前に夫に先立たれた澤村さんにとって、修理は経済的にも精神的にも大きな負担だ。「先祖からの預かり物だから守りたいけど・・・。自分の非力さが情けない」受け継いだ「価値」は、誇りに思うものの、悩みの種でもある。
市は鞆の町並みを守るため、市が定めるエリアの伝統的建造物の修理や修景、応急処置をする場合、所有者に補助してきた。実績は16年間で63件。補助率は最も高い修理で50%(上限500万円)だった。市は15年度、補助率をかさ上げ。修理で90%(同900万円)とし、町並み保全を加速させる。
(以下略)
【「中国新聞」2015.02.21】
投稿にあたってタイトルを新聞記事の見出しと異なるものとしています。
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突き当りの建物が澤村船具店

自治体レベルで町並全体を保存しようとしても限界がある。最大50%、500万でどれだけの建物に現役だった頃の活力を注入できるだろうか?特に50%というのが問題で、高齢化も進んでいるそれら伝統的な家屋の家主の経済力を考えると、古い町並の維持は相当な高いハードルに阻まれているといわざるを得ない。
幸い市はその問題の深刻さに気付いたのか、大幅にハードルを下げるようだが、それでもまだ限界があるだろう。
やはり最大の解決策は、国選定の重要伝統的建造物群保存地区になることである。
もうはるか前に重伝建になっていても不思議ではない質量を保持しているのは専門家はもちろん、私?のお墨付きである。
補助枠が大幅に緩和される一方、町並景観に即しない外観に改築することに対しての制約が加わるので、住民にとって窮屈に感じるかもしれないのだが。。。
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by mago_emon2 | 2015-02-21 22:22 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

ひな人形と重文の共演

江戸期に建てられた保命酒蔵など9棟からなる福山市鞆町の太田家住宅。国重要文化財の建物の大広間や土間、酒造、庭などに数百体のひな人形が飾られている。「鞆・町並ひな祭」(2月21日~3月22日)に先駆け、1日から公開される。
人形は廿日市市の井上恵子さん(64)のコレクション。高さ約1mの日本最大級の享保雛、武者の顔をした五人ばやしなど30年以上かけて集めた珍しい品がそろう。
井上さんは2003年以降、太田家住宅で毎年趣向を変えて飾っている。近くの鞆の浦歴史民族資料館でコレクションを展示した際に、鞆の町を気に入ったのがきっかけだ。井上さんは「貴重な屋敷を生かした企画。建物と人形の両方を味わってほしい」と話している。
【「中国新聞」2015.02.01】

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太田家住宅(左)

近年、古い町並の早春の企画として、旧家で昔飾られ、そして保管されている雛人形を訪問客のために展示するという取組が各所で行われている。それがあたかもブームのようになっている点に私は少し抵抗感を抱いていた。
とはいえ、旧家ゆえに大切に保管されたがため文化遺産ともいえる貴重な人形も珍しくない。中には江戸期にまで遡るものもあって驚かせる。
雛人形を目的に訪ねられた人たちに古い町並のことにも少しは関心を傾けてもらえる接点になればと、そのように願う。

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雛人形の展示イメージ
(注)撮影地:竹原市

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by mago_emon2 | 2015-02-01 19:41 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(2)