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鞆の伝建保存計画策定

福山市教委は28日、同市鞆町の伝統的建造物群保存地区(伝建地区)保存計画を策定し、告示した。最初の町並み調査から40年余り。ようやく歴史的な町並みを将来に伝えるための道筋ができた。市教委は、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)選定に向けて文化庁などと協議し、早ければ今秋の文化審議会での決定を目指す。
市教育委員会会議で保存計画を全会一致で決めた。商業地として栄えた港町の特徴を残す町中心部の伝建地区8.6ヘクタールが対象。江戸期から昭和30年代までの町家や土蔵など281棟のうち、所有者の同意を得られた229棟を、将来にわたり保存していく伝統的建造物に特定した。市教委は残る52棟についても同意を目指す。他に船をつなぐ石や石灯籠など85軒も伝統的建造物とした。
保存計画は伝統的建造物の復元や、それ以外の建物を新築、改築する際のルールを定めた。助成制度や固定資産税の軽減措置、道路整備の考え方についても記している。
市教委は1975年に鞆町の歴史的な町並みの最初の調査を実施。2002年に保存計画はおおむねできていたが、告示に至らなかった。市教委は今年3月、新たな保存計画を伝建地区の保存審議会に諮問し、今月10日に答申を受けた。
【中国新聞 2017.07.29】

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鞆地区の重伝建地区選定はかなり現実味を帯びてきたといってよいだろう。今後は文化審議会の文部科学大臣への答申、文化庁の審査が通れば選定にいたる。例年春と秋に答申が行われるため、ぜひとも今秋には実現してほしいものだ。
しかし一方で、道路整備問題は依然未解決であり、それを発端とし住民感情も全て保存に向いているというわけではない。いずれにせよ課題を残してのものとなるだろう。




by mago_emon2 | 2017-07-30 14:29 | 鞆の架橋計画と町並保存  

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