鞆の伝建保存計画を答申

福山市鞆町の伝統的建造物保存地区(伝建地区)の保存審議会が10日、地区内の建築物や門、塀など約280棟を守る保存計画を市教委に答申した。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)の選定に必要な保存地区と保存計画の二つが定まった。市教委は文化庁などと協議し、早期の重伝建選定の申し出を目指す。

伝建地区は町中心部の8.6ヘクタール。舟運による商業地として栄えた港町の特徴を残す。計画では、江戸期から昭和30年代までの町家や土蔵など281棟、船をつなぐ石や石灯籠など85件を伝統的建造物に特定した。
伝統的な建造物の場合は原則、建造物の歴史を踏まえて修理や復元。それ以外の新築や改築も、木造で瓦を使うなど景観向上に努める。修理や修景は助成対象となる。町並保存センターを整備し、情報発信や修理・管理の相談窓口を担う。地区住民による保存会も設立する方針。
鞆港埋立て・架橋計画の撤回で課題とされる道路整備については、「歴史的な形状や幅員の維持に努め、交通の円滑化と安全性の確保を図る」とした。車両の進入を一部制限することなどを検討する。
審議会は2002年に一度、保存計画を答申したが県道拡張の都市計画を廃止できず、告示できなかった。市教委は近く、答申を伝建地区内の住民に説明し、7月下旬の教育委員会議に諮問する方針。可決後に保存計画は告示される。
審議会の鎌田輝男会長は「重伝建選定の申請につなげ、住民の協力を得ながら町並みを保存していきたい」と話した。市教委文化財課は「なるべく早く選定の申し出ができるようにしたい」としている。
重伝建は現在、全国で114カ所。中国地方には竹原市竹原地区、大田市大森銀山など15カ所があり、廿日市市宮島も選定を目指している。
【中国新聞 2017.07.11】

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3月末に示された重要伝統的建造物群保存地区への動きは、『5月中に答申を受け、6月に告示』という計画であり、それより若干の遅れが生じているものの、概ね順調といえるのではないか。
それにしても住民の総意を同じベクトルに向けようとするのはいかに難しいことか。新聞記事をはじめとしたこの鞆の問題をずっと見てきて感じることだ。


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by mago_emon2 | 2017-07-11 22:14 | 鞆の架橋計画と町並保存 | Comments(0)  

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