映画ロケを機に・・―石川県加賀市

石川県南部の加賀市大聖寺地区。ここは2003年に初めて訪ね、古い城下町らしい細やかな路地、その両側に連なる町家建築が古い町並を濃厚に演出していて、印象に残る訪問だった。
このたび、この方面の探訪にあたってサイト更新目的で再訪してみようと考え、帰途に寄ったのだった。
今回は鉄道利用だったので、駅前にレンタサイクルのある観光案内所を見つけ借りることにした。
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大聖寺の町並


町並は前回と大きく変わらず、安心して探索できた。これは市や住民の方々の意識により保たれたものなのか。または改築や取り壊しなどの動きがなかったからなのか。
自転車を返しながら案内所の人と暫し話をしたが、色々興味深い話も聞かれた。
今春、来年公開の映画がここを舞台に収録され、その映画のプロデューサーが町並を見て、色々意見を述べられたそうだ。(以下、「北陸中日新聞」の記事)

加賀市大聖寺地区の活性化を目指すNPO法人の歴町センター大聖寺は(5月)29日、市民会館で同地区をロケ地に撮影された映画のプロデューサーを招いて講演会を開き、地区に残る古い町並みの残し方を考えた。
プロデューサーの湊谷恭史さん(42)が講師となり、会員らが13人が参加した。
金沢の文豪による純文学を題材にした映画は今年三月下旬から1ヶ月間、藩政時代の趣があり、町屋や寺社、狭い路地などが残る大聖寺地区で撮影された。昭和三十~四十年代を設定した作品で来年の公開予定。
湊谷さんは「こんなに古い町並みが市民の生活とともにあり、美しく守られてきたことが衝撃だった。長流亭の堤防がコンクリートだったら、こういう景観にはならない。次世代にもこの考え方を引き継いでほしい」と話した。

※記事文は一部省略して引用しています

案内書の方もそのプロデューサーと話をされたとのことだが、印象的だったのが「外の人に来てもらうべく努力しなくても良いから、ずっとそのままで」という言葉だったそうだ。
これは非常に難しいことだ。何も手を加えずしてそのままとはあり得ないし、個人宅の建物の補修などを市の補助でしようにも財源の確保が厳しいだろうし。
ただ私が見る限りでも、重伝建級とまでは言わなくとも保存に十分値する古い町並が残っている。石川県は幸いにというか、金沢市をはじめ重伝建地区となった町並が多くあり、市内にも廻船問屋の集落橋立、山間の農村集落群東谷地区がある。それらのお話も含め、営業時間をオーバーしてしまったが、色々地元の方と話が出来たのは収穫だった。そういう体験は余所者ながら、その町を応援したくなるし、今後に着目していきたくなる。
そんな町に加賀市大聖寺地区が加わった訪問だった。

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市が造成したこの地区に残る古い町家建築を模した形の分譲住宅「新川住宅」。
観光案内所の方に聞いて知ることができた。このことから、市はこの町並の価値を見出しているようだった。

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by mago_emon2 | 2015-06-21 20:48 | 現場レポート | Comments(0)  

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