日本の原風景 各地に 「小京都」と名乗る全国45のまち

「小京都」の言葉には旅情を誘う響きがある。現在、全国45の自治体が観光やまちづくりに役立てようと、小京都を名乗っている。「小京都の名は全国各地にあるが、自治体間の横の連携が無かった」(京都市観光協会)として、30年前の1985年に「全国京都会議」を結成した。総会を年1回開
き、共通パンフレットを配布するなど観光キャンペーンで連携している。
趣のある地方のまちを小京都と語る歴史は古い。室町時代に各地の大名が都をまねた城下町を造ったのが起源とされる。
一例が山口市。1360ごろ、守護大名の大内弘世が京都盆地に地形が似ている山口を本拠とし
た。京の都に模して、まちを縦横に区画した。「西の京」として繁栄し、瑠璃光寺五重塔や龍福寺、川沿いの美しい景観などを残した。
観光都市・京都のブランドは揺ぎ無いが、一部の自治体は京都への対抗意識からオリジナル色を出そうと「脱・京都」に転換した。石川県金沢市、岐阜県高山市、岩手県盛岡市、滋賀県大津市などはかつて小京都を名乗っていたが、2000年代以降、全国京都会議から脱退した。
今も小京都と名乗る45のまちは、小規模ながらも懐かしい日本の原風景を保っている。小京都の観光振興は地元の収入・雇用の生命線であり、今こそ自治体間の結束が求められている。
【「日本経済新聞」 2015.05.30】

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岐阜県高山市の町並
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盛岡市の町並

どこかで私は書いた気がするが、「小京都」という言葉は、私はこれまで忌み嫌ってきた。
この記事にもあるように、京都を模したものというイメージがあり、その町々の独自性はどうなのかと問いたくなるからだ。
しかし、実際に京都の例に倣った山口市や高知県中村などの例もあり、各地の歴史深い町で全く京都の影響を受けていないところというと、それはないといってよいだろう。

一方金沢市や高山市、盛岡市など脱退するという新しい動きもあることは、それらの自治体が京都を模したものではない町の歴史を改めて認識され、それに依存しない町づくりをはじめたと見ることができ、応援したいところだ。
京都ブランドは偉大なものだが、それに頼ることない町の姿勢には大いに賛成だ。

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by mago_emon2 | 2015-05-31 22:47 | 古い町並 | Comments(0)  

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