赤瓦隠さないで-石州瓦産地の江津市が景観条例

石州瓦の産地、江津市が、市内の家屋の約3割を占める赤瓦の景観を守るため、屋根への太陽光発電パネル設置を抑制する景観条例を施行した。市内全域を景観計画区域とし、高い建物の新改築時には市認定の石州瓦を使うよう促す。専門家も「街の色の統一を目指す条例は珍しい」と注目している。

条例は、太陽光パネル設置を計画する市民が島根県の補助金申請に市を訪れる際などに、屋根や道路から見える場所への設置を控えるよう呼び掛ける。高さ13mか4階建てを超える住宅・事務所の新改築時には市への届出を求め、色や彩度を基に条例で定めた4種類の石州瓦を使うよう促す。
また、石州瓦屋根の集中する江津本町地区など市内3カ所を「重点地区」に指定。建物の高さの条件をさらに厳しくする。同市波子町や敬川町など50戸以上の石州瓦屋根が連なる市内23地区は、今の景観を守るよう努める「赤瓦景観保全地区」として今後、説明会などで住民の理解を得た上で指定する考え。(以下略)

【中国新聞 2014.11.03】

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赤瓦屋根の連なる町並(江津市都野津町)


瓦の色はその土地の町並を印象付けるもののひとつだろう。石州瓦は名の通り島根県西部の石見地方で生産される瓦で、独特の赤褐色をしており、それが多くの家屋で統一された家並は何ともいえぬ渋みが感じられるものである。この瓦のお蔭で、旅情が感じられたり、町並の質感が高く感じられたりするものだ。
山陰一円のほか山陽側の一部にも分布しているが、例に漏れず近年の規格化された住宅に押され徐々に数を減らしつつある。
自治体単位で石州瓦を重要な建築文化と認識し、強制的にならない範囲で極力保護しようというのがこの取組だが、非常に画期的なことと思う。ただ一つ、建物の高さによって規制を設けるというのが今ひとつよく解らないが、ビル建築に石州瓦の意匠を取り込もうというのだろうか。
この瓦を葺いた家で山陰に来たことを実感する、そんな情景はいつまでも保っていてほしいものだ。
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by mago_emon2 | 2014-11-07 23:28 | その他 | Comments(0)  

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